ある日のできごと ー 金川カモメ

写真はイメージです

 

路線バスといえば
人気のテレビ番組もあるくらい
盛り上がっている昨今。
私が現在生活する東京では
路線バスに安く乗れるので、
結構利用する機会が多い。

 

出先から帰宅する際、
時間があるときローカルな路線バスに
乗ってみることがある。
窓の外には見たことのない街の景色。
古いビル、看板、散歩する犬。

 

今でも乗り物酔いはするけれど、
大人になってから気づいた
バスに乗る楽しみがある。
路線バスは主にそこで生活している人が
利用するので、電車に比べ生活臭が強い。
大きなスーパーの袋を
いくつも持った主婦らしき女性、
通院帰りの高齢者、
菓子パンにかじりつく学生の集団。
それぞれの生活が垣間見える
人間観察が楽しい。

 

ある日一仕事終え、
出先から乗り換えの駅までバスで行こうと
バス停で待っていたら、
見知らぬ老婦人に声をかけられた。

老婦人「バスはもう直ぐ来るかしら」

私「あと2、3分くらいで 
  来るみたいですよ」

老婦人「…あなた今ちょっと
    お話させていただいても
    いいかしら」

私「(宗教の勧誘か?)… 
  バスを待っていて本を読んでいます」

老婦人「どこまでいかれるの?」

私「〇〇までです。」

老婦人「あら奇遇ね。私も同じなの。」

私「(マジか…汗)そ、そうですか。」

バス到着。

その時は少し疲れていて
なんか面倒臭そうだったので、
バスが混んでいたら適当な席に座って
まこうと思ったが
到着したバ スは空いていた。

 

乗客がまばらな車内。
老婦人は迷わず私の隣に座る。
それから約30分間その老婦人の
自慢話を聞かされることとなる。

 

老婦人曰く私は俳句をやっていて
その道では割と有名、
歌劇も長いことやっている、
私のマンションには庭があり
そこには立派な水盤があるなどなど。
なぜか私の知らない俳句の偉い人の悪口も。

 

しばらくすると私の相槌が
テキトーになってきたのを察したのか、
近くにいた赤子を大きな身振りで
あやしはじめた。
乗り換えの駅に着くと老婦人は

「またどこかでお会いしたいわ」

と言ってバスを降りて行った。

 

私自身仕事柄自宅にこもって誰にも会わず
作業をしている時間が長いので、
時々無性に人と喋りたくなる時がある。

 

あの老婦人もとにかく誰かと
コミュニケーションを
取りたかったんだろうなと
自分を納得させた。

 


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