からの「パターソン」ー 大場 綾

 

まず地理的なパターソンは、
アメリカ合衆国ニュージャージー州にある
都市の名前だ。
地図を見るとニューヨークの北東、
30キロぐらい?
マンハッタンまで電車とバスで1時間強、
車なら半分の30分。

 

そして映画的なパターソンとは
ジム・ジャームッシュが制作した
映画作品のタイトルだ。
アダム・ドライバー演じる
主人公の名前でもある。

 

パターソン市のパターソンの職業は
市内のバスのドライバー。
ちなみにこの映画、物語の本筋と関係なく
双子がぞろぞろ出てくる。
加えて、同じような毎日の反復で
構成された映画でもある。
パターソンの運転するバスもまた
市内を反復移動する。
キャスティングも意図的なのかもな。

 

話を戻してドライバーのパターソン氏。
奥さんのローラと穏やかな二人暮らし。
少し波長は合わないが
フレンチブルドッグのマーヴィンもいる。

休憩時間や休日には、詩を書く。
大きな滝を望む公園のベンチで
1人ノートを広げる姿は、
世界ととても折り合いがよさそうだ。

 

パターソンは奥さんが大好きだし、
奥さんもパターソンが大好きだ。

あなたの詩は素晴らしいんだから
コピーして文芸誌に応募すればいいのに、

と奥さんが言う。
じゃ今度やってみるよと応えながら、
やんなさそうな風情のパターソン。

 

パターソン市は詩人
ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ
(また反復だ)の出身地でもある。
パターソンの本棚に彼の分厚い詩集がある。
ウィリアムズは詩人であり、
その詩は発表され、書籍となり、
ウィリアムズ
(死後50年間は著作権の相続人)に
印税をもたらす。
ウィリアムズの詩はお金になる。
パターソンの詩は
(少なくとも映画の中では)
お金にならない。

でも、お金になってもならなくても、
パターソンもウィリアムズも
詩を書くはずだし、パターソンも詩人だ。

 

続く(ざるを得ない)

 

 


大場 綾ブログ「kusamura.com」
「cyan」ブログ


▼アンサー from ながい


2018年01月21日 | Posted in 余談Lab, アーティスト&一般事務 大場綾 | | No Comments » 

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