何度も繰り返し読む本 ー 中村克子

〜『星々の悲しみ』(宮本輝 著、文春文庫)〜

 

本の読み方は人それぞれだと思いますが、
私は数多くの本を読むというよりは
気に入った本を
何度も読むことが多いです。

 

作家・宮本輝さんの短編
『星々の悲しみ』は時々、
ふと思い出して読み返す本です。

 

初めて読んだのは高校生の頃。

 

“星々の悲しみ”とは、
物語の中に出てくる
薄命の画家が描いた油絵のことで、

この美しい題名の絵を
想像しながら読んだことを憶えています。

 

この本に惹かれる理由は
いくつかあります。

 

例えば、
主人公の浪人生が受験勉強をせず、
理由もなくひたすら162編もの
小説を読みふけったり、

“星々の悲しみ”の絵、
そして友人の死に直面して、
生や死について考えるところなど。

 

同じ本を繰り返し読んでも、
その時々で目に留まる箇所や
感じ方が違います。

 

“今の自分”の状態が
反映されるのかもしれません。

 

いつも新しい発見がある、
そんなところも本の
楽しみ方のひとつだと思います。

 

    http://www.aotoyorunosora.com

 


関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です