生かされてる ー 板 香澄

「ガーベラになりたい龍」
権力の象徴である五爪も二角もいらないんだ。
ただ、ガーベラの美しさがほしいだけ。

 

 

元気な時は忘れているのに、
苦しくて悲しい時に、
ふっと心に現れる言葉や場面があります。

 

それは、近しい人が自分にもたらすもの。

 

デパートの片隅で泣いた
父の姿(想像)がそうです。

 

私は若い時に結婚してるので、
当初はお金がなくてお財布に
万札が入っていることは希で、
いつも数千円しか
持ち歩いていませんでした。

 

愛知の両親が夫の銀座でのグループ展
(夫は美大の院生で絵を描いていました)
を観に上京して、
銀座のデパートに一緒に行った時に、
いつ見たのか、父が私の財布に
二千円しか入ってなかったと、
デパートの片隅で泣いたらしいのです。

 

後日、電話で母からそれを聞き、
父が自分を想ってくれる気持ちの深さに
電話口でちょっと涙しました。

 

そして、いつもいつも働く母の姿。

 

母は仕事を持っていて、
朝も夜も働いていて、
休みは正月のみという人で、ガンガン稼いで
私を愛知から東京の美術の短大に
行かせてくれました。

 

母が働いてなかったら、娘を東京に出す
経済的余裕はない家だったと思います。

 

他に、大好きだった方から頂いた言葉。

 

病気で入院されて、もう意識が混濁して
お見舞いにいった私が認識出来る時と
出来ない時もあった頃、
「とても嬉しい。最高の贈り物です」
と言ってくれたその言葉。

 

その後、意思疎通が出来ないまま
数ヶ月後に亡くなられたので、
真意は確かめられなかったけれど、
私に向けられた言葉であると確信できたし、
きっと出遇えたことを
言ってくれたのだろうと思うのです。

 

辛くて壊れそうな時、
こういった人達の自分を想ってくれる心が
自分をなんとか前を向かせてくれます。

 

母があんなに働いて出してくれた
美大なんだから少しは形にしたい。
だからモビール制作も頑張れるのです。

 

私は自分を想ってくれる
人の心に生かされてる。

 

有り難いなあて思うんです。

 

http://ibukiita15911.wix.com/kasumi-ita-mobile

 

2017-08-04 | Posted in 2足のわらじーズ, 余談LabNo Comments » 

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