加点のススメ ー はしもとみお

 

美術家の仕事をしていて、
しあわせだなと思うことは、
この世界の全てのものを
加点で見られるということです。

どんなものでも、絵になる。

そんな言葉を私たちはよく口にします。

 

誰にもかつて見つけられなかった美を、
自分の目で見つけることが
美術のちからです。
絵になるなあ、と思う時、
どんなほかの人にとっては
ゴミのようなものでも、
絵描きにはキラキラと輝いて見え、
そのものの魅力は
どんどん加点されていきます。
ものごとの、いいとこさがしの
スペシャリストになれるのです。

 

加点の感覚で見る世界は、
子供の頃の目線に似ています。
自分の既成概念や、世間の普通は
こうだという感覚で見ず、
いつも新鮮に発見し、ものごとを尊敬し、
低い位置から見上げる視点です。

 

しかしながら私たちは、
減点ばかり得意になりました。
見下ろすのはお手の物、
街中にあふれるものの中から

あれもダメ、これは違う、
私のお眼鏡にかなうモチーフは、
一体どこにあるの?

と、世界を減点で判断して
自分で選択していくのは非常に得意です。
目の前にある当たり前のように
見えるものの中から、
誰も知り得ることのなかった
あらたな美を発見する加点の視点は、
いかに難しいことか。

 

私は自分が減点人間に染まったな、
と思った時はいつも、
虫のような純粋な気持ちになって
世界を見るようにしています。

「あの葉っぱ、
   たべたらおいしいかもしれない!」

みたいなワクワクを持って
日々を過ごしたいです。

 


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▼アンサーfromながい


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