『もんぺ製作所』始動 ー 赤木美名子

 

5年前。
全くやったことのない農業
何を着ればいいのだろう。

 

まずは形、衣装から。

 

単純なわたしは野良着イコールもんぺ。
久留米織のもんぺを
洗い替えを含めて3本購入。

届いたもんぺを見てみると
着物の反物の巾最小限の生地で
簡単に作れるよう
よく考えられていた。
服を設計するパタンナーからすると
作りこまないうぶな美しさ。

 

農繁期は毎日もんぺ。

「若いのにもんぺ?」

とからかわられても屈しない。
頑固に履いていると

「わたしも履いてみたい」

と村のお母さん。
ついでに夫のもんぺも、
とよろこんで買い物代行。

もんぺ―ズが増殖中。

 

農作業にも慣れてくると
着る衣装にも欲が出てくる。

 

もう少しここが細ければ。
ここにポケットがあれば。
和柄でなければいいのに。
脇ハギだったらスッキリして
動きやすいのに。

 

自分が理想とするもんぺを作ろう。
新潟の綿織物を、と思ったけれど
すぐには見つからなかった。

 

諦め半分友人に話したところ、
戦後一度途絶え、復活したという
亀田縞の存在を知ることとなり

中営機業さんへ。

 

そこには文様復元させ、
生きるために亀田縞の
復活に賭けたという社長と
求めていた織物が昔ながらの織機で
音を立てて織られていた。

 

亀田縞は水と泥汚れに強く、柄もいい。
どこまでいっても
交わることのない直線、ストライプ。

亀田縞にパタンナーとして
培ってきた技術と

育んできたもんぺ愛を込めて
オール新潟のモノづくりをやりたい。

 

昨日、縫いあがった初サンプル。

 

 

あたためすぎて大きな後悔もあるけれど
ここで生きるために
パタンナーがつくる
『もんぺ製作所』、始動します。

 


「lineaとむすひ」web

 


▼アンサーfromながい


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