葛藤 ー 青山佳世

 

生地の柄を描く仕事は、
果たして
デザイナーの領域なのか、
作家の領域なのか。

 

その違いを私はこのように解釈している。
作家は自分の世界観をベースに
制作をする人で、

デザイナーはクライアントの目的をベースに
制作をする人。

 

他の会社の商品に使う柄を描く時は
私らしい柄が求められつつも、
その会社で利益を上げる柄を
提案しなければならない。

つまり、作家の私とデザイナーの私、
両方が求められる。

 

自分の描きたい柄が、
必ずしも売れる柄とは限らない。

だから、自分の描きたいものの中で、
売れそうなものを探す。

 

そうして提案したものに対して、
クライアントから
修正の依頼が入ることもある。

自分の世界と折り合いを付けながら、
先方に納得してもらえるように修正する。
修正の過程は葛藤の連続で、
結構苦しい作業だったりする。

 

考えてみると、この修正の作業は
自分の内側と外の社会との
折り合いをつける行為とも言える。

 

それは制作の中だけの話ではなく、
誰しもがいろんな局面で経験すること。

その行為の過程で、自分の輪郭を知れたり
今までの自分では想像もできなかった
新しい答えが出せたりと

臨み方次第ではとてもチャンスに溢れた
機会だったりすると思う。

 

作るものだけでなく、
考え方、生き方にしても。

あまり自分にこだわらず、柔軟でいたい。

 


「KAYO AOYAMA」Web


2018年07月04日 | Posted in 余談Lab, テキスタルデザイナ ー青山 佳世 | | No Comments » 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です