形のはなし ー はしもとみお

 

一年で約90%の成分が
変化しているという人体。
あなたの形、わたしの形は、
どうやって自分を保っているのでしょうか。

 

一枚の絵を描くとき、
モチーフの輪郭は空間のあらゆる現象と
関わって決定していきます。
むしろ、ものの形や輪郭は、
関わって修正して、
絵の最後の最後の完成のその時に、
ようやく決まります。

 

私たちの一生が、
自分の形を完成させることだとしたら、
生涯の最後に、自分の輪郭が
ようやく決定するのでしょう。

 

だから、死ぬまでの私たちの一生は、
決まった自分なんていないんだということ。

 

大きくはみ出したり、
あいまいにぼやかしたり、
自分の形を決める必要なんて、
ないんだという事を感じます。

 

自分に関わるあらゆる物事が
自分の輪郭に関わっているのだとしたら、
今日の苦しみも噛みしめるような怒りも、
そして忘れられない喜びも
ありふれた日常の一つ一つの幸せも、
すべての物事は自分の形を完成させるための
一足づつになっていると感じます。

 

輪郭から考えて自分の器の大きさを
自分で決めてしまうのは、
なんとももったいない事、
あなたの大きさは無限であり、
ビックバンのように
膨らみ続けているのかもしれません。

 

新鮮な物事を吸収し放出しながら、
やわらかく自由に日々と関わって、
ぼんやりとゆるやかにかつ大胆に、
自分の形を完成させていきたいものです。

 


「はしもとみお ホームページ」

 


2018年07月05日 | Posted in 余談Lab, ひらめきのタネ, 彫刻家 はしもとみお | | 1 Comment » 

コメント1件

  • 中里 進一 より:

    そのとおりだと思います。あの世に旅立つ時になって、自分の顔、性格、考え方、感じ方などが出来上がると思います。65歳になってから、新しい世界の門を叩きました。障害者の自立を支援し、共に生きる法人です。朝、おはようと声をかけてもプイっとされていた方が、おはようと返してくれたり、何を言っているのかわからない方とコミュニケーションが取れた時は感動しました。毎日、新鮮な驚きと感動を戴いています。まだまだ、自分の輪郭が流動してる実感があります。

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