黄金比率を探して ー 赤木美名子

 

夏野菜の保存食づくりが忙しい。
我が家の台所では家庭科を通り越して
科学の実験ばりの驚きと
発見が繰り返される。

 

新米の発送に添える梅干し。
昔ながらの赤シソ梅干しを頑固に作る。
副産物の梅酢も食卓を華やかに。

 

 

塩漬け天日干しキュウリは
夫の蔵の酒粕に投入。

来年には極上の飴色粕漬け。

 

 

2mの積雪を耐えたキャベツは
自然界にある植物性乳酸菌の宝庫
ザワークラウト。

 

キュウリの佃煮、ジェノベーゼソース、
エゴマの醤油漬け、赤シソシロップ、
愛おしい保存食たち。

 

これらは廃棄するほどの大きな失敗を経て
やっとわたしの黄金比率が見えてきた。

 

昨年、友人の実家で作られた
「塩の子」と初対面。
神楽南蛮という唐辛子と米麹、
塩を混ぜるだけの郷土食。

 

辛くてしょっぱい中に深い甘みがあり
バテ気味の体を鼓舞してくれる。
脳内はエンドルフィンで満たされて
快感が得られる病みつき調味料。

 

何とかしてもう一度快感を得たいという
欲が働き台所に立った。

収穫するだけで粘膜を刺激する神楽南蛮は
台所ではメガネ、マスク、手袋は必須。

 

約1年寝かせて何とか恰好はついたので
先日、「わたしの塩の子」解禁。
いざ友人の実家の「塩の子」と食べ比べ。
うーん。。。
混ぜるだけが一番奥が深い。

 

 

作物の成長に一喜一憂できる
農家になってから
根強く継承されてきた伝統食を
自分のものにしたいと思い、
実験のような料理を繰り返すうちに
いつの間にか
自分らしい台所しごとが
身についてきた。

 

畑の神楽南蛮は
気温の上昇と共に順調な収穫。

わたしは「塩の子」の黄金比率を
手に入れる為にまた台所へ向かう。

 


「lineaとむすひ」web

 


▼アンサーfromながい


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