野あそびの恵み ー 佐藤みずき
こんにちは。
野あそびガイドみちくさの佐藤です。
まだお盆が過ぎたばかりだというのに、
朝夕は涼しさを感じるようになってきた
北海道です。
さて、釣りの話ばかりで
飽きているかもしれないが、今回で最後。
前回はキャッチアンドリリースという
釣人の矛盾を書かせてもらった。
とは言え、仙人にはなれないので
霞を食って生きていくわけにもいかず、
食物は得なければならない。
たいていの食料は
もちろんお店で購入してくるが、
我々アウトドアを嗜む人は
自身で入手することもできる。
山菜採りにキノコ狩り、狩猟、
そして魚釣り。
愛おしい魚だからこそ食べ方には気を遣う。
自然繁殖していて、
十分な生息数があることが
まず絶対的な条件で、
足の速い(傷みやすい)渓流魚だから
釣ってから30分以内に食べられること。
“わた”ごと焼きにしようか。
焼きにするならやはり薪で。
刺身にするなら
“あら” や “皮” は汁にしなければ。
揚げてパリパリにするのも捨てがたい。
焼きにするなら22~23㎝くらい、
刺身にするなら27~28㎝くらいと
サイズもこだわる。
一尾を何一つ無駄にせず、
最も美味しい状態で
食すことができないなら、
持ち帰ることはしない。
そうやって食べるか食べないかを考えると、
山菜の採り方も変わってきた。
料理に合った育ち具合で、
必要部位だけ、必要な量だけ。
当日中に処理する
時間的な余裕があること、と。
自分で得たものを手間暇かけて
口にするときには何の意識もせずに
「いただきます」
と口から漏れる。
ありきたりだが、それは料理人へではなく、
食物に対しての言葉だと実感できる。
それが解ったら、たとえカップラーメンでも
「いただきます」
と言うようになった。
野あそびが教えてくれることはとても多い。
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