傍らの友 ー 上間美絵

 

あれは小5のお正月、
心を大方許している友人から届いた年賀状に

「みえちゃんは
   何も悩みがなさそうでいいね」

と書いてあった。

 

当時の私がどんな言動で過ごしていたのか
分からないが、
そんな事ないけど…と
年賀状を握って年始早々落ちこんだ。
そういう時は
ちびまる子ちゃんを読むと元気が出た。

 

ちびまる子ちゃんがりぼんを飛びだし
アニメ放映が始まった1990年、
時を同じくして私も小3だった。
まる子は友だちであり、
心の機微を見せてくれた先生でもある。

 

その後の人生
あ、今から悩みはじめるかも、という瞬間に
小5の年賀状と
ちびまる子ちゃんがセットでよぎる。

 

深く沈みそうな主観を前に
わたしは悩みがなさそうに見えるから大丈夫
とせき止める客観フィルターが
出来あがった。

 

不必要な負を追い出せる。
幾度となく回数を経て、
今やまるちゃんの顔を思い浮かべるだけで
切り替えられる。

 

日常の折々にさくらももこ作品を手にして
生活してきたので、
訃報はリアルに顔面に
縦線が入りそうだった。
けれども作品は何度でも読めて
すぐそばにいる。

 

私からさくらももこはいなくならない。
これからも共に。

 


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