調和という個性 ー ヤマグチマコト

 

前回は、

自分の個性が生かせる作品に
出会えるようになった、

というところまで書きました。
今回はその続きから。

 

自分の個性をシンプルに表すと
「調和」というキーワードに
落ち着く気がします。

 

これは他の人から指摘されて
意識するようになったものです。

 

中学時代、
吹奏楽部でトロンボーンを吹いていた時は
音楽的素養が乏しかった分、
誰よりも大きく、高い音を鳴らすことで
演奏に貢献しようと
全力を注いでいました。

 

考えてみれば、
この時代がいちばん “ 自分の音 ” を
主張していた時期だったかもしれません。

 

高校に入ってバンドを組み、
キーボードやベースを
弾くようになった時も、
個性の強い、
ソリストのようなプレイヤーに憧れ、
音や演奏で主張してやろうと
思っていました。

 

ただ、徐々に
他のパートの隙間を埋めたり、
全体を支える音を出すことが
しっくり来るように。
その方が楽しいと感じてきたんです。

 

サウンドデザインの仕事に就き、
試行錯誤の先に見出したのは
個性的な音の支えとなる環境音でした。

 

派手さはないけれど、
情景や奥行きを作り出す
面白さに気づいたのです。

 

とはいえ、仕事である以上、
好きなことばかりやってもいられず……
時折、主役の音を作ることも
要求されます。

 

遠い過去に仕舞い込んでしまった
「自分の音」を引っ張り出すこと。
サウンドデザイナーとして生きていくため、
引き出しをたくさん用意しておくことも
課題のひとつです。

 

この先に
まだ見ぬ自分の新たな「個性」と
出会えることを信じて。

 

 


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