秋のにおい ー 土屋裕一

 

ぼくの住む群馬県南部では、
キンモクセイの開花時期が過ぎました。
風が運んでくれる
キンモクセイのあまい香り。

秋のスタートを告げてくれるにおいです。

 

キンモクセイとちょうど同じころ、
過ごしやすい季節にだけ
感じるにおいがあります。

洗濯物がよく乾きそうな
晴れ渡った日の午後限定のにおい。

ぼくは「春と秋の午後のにおい」と
呼んでいます。

 

玄関ドアを開けた瞬間に
そのにおいがすると、

なんだかなつかしいような、
不思議に満たされた気持ちになります。

太陽の光をさんさんと浴びた
布団のにおいと似ていますが、

未だに、においの正体も
成分もわかりません。

 

魅惑の秋のにおいの中から、
ぐーぐーとおなかが鳴りそうな
「おいしいにおい」を描いた本を
紹介します。

 

加藤休ミさんの絵本
『きょうのごはん』(偕成社)です。

 

 

一匹の猫が夕暮れにただよう
「ごはんのにおい」に誘われて、

家々の窓から食卓を覗いています。
見開きのページいっぱいに描かれた
料理の数々。

じゅるりとよだれがたれてしまうほど、
においと味が伝わります。

 

放課後や仕事の帰り道、
ご近所さんからもれてくる
「おいしいにおい」は、

食欲の秋を代表する
においのひとつでしょう。

(いつの季節でも
 おなかは鳴っちゃいますが)

 

これからまさに秋本番です。
みなさんにとって
「秋のにおい」は何ですか?

 


「suiran」ブログ

 


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