あたりまえがいちばん難しい(2) ー 山田和寛

本が完成した時の清らかな気持ち(イメージ)

 

前回、書籍を作る
裏方の仕事について話をしましたが

さらに続きのお話です。

 

DTPオペレーターによって
コンピュータ上で
組まれたレイアウトデータは

出力されて文章のチェックに回ります。

 

この校正のための出力紙は
ゲラと呼ばれます。

会社の規模によって
校正のスタッフがいたり、

校閲のスペシャリストがいたり様々ですが、
出力したゲラに赤字を入れていきます。

 

実際に直す箇所を編集者が決定し、
オペレーターの元に戻り、
必要があれば
レイアウトデータを修正します。

この繰り返しで徐々に本の中身が
できていきます。

 

最近テレビで取り上げられたり
ドラマ化されたり、

知名度が上がってきましたが、
校正や校閲もまたとてつもない
知の専門職です。

 

この間、装丁家はカバー、
表紙、帯などをデザインします。

予算感をみて紙や印刷の仕様を
考えるのも装丁家です。

編集者と密に相談しながらつくります。
この作業はやっぱり楽しいものです。

 

そして校正が終了し、
レイアウトデータが完成したら
印刷所にデータを入稿し、
印刷と製本の工程に入ります。

 

印刷所の本機で刷られた校正を確認し、
色味や濃度などを確認します(色校正)。
問題があったら赤字を入れて
データを調整してもらいます。

 

すべての確認・修正作業が終われば
校了です。

印刷所で刷られた紙が製本所に行き、
丁寧に製本されていきます。
できた本は流通のトラックに乗せられ、
書店やあなたの手元に…。

 

こうしてできた本が
見知らぬ誰かに読まれていくと思うと

いつもドキドキです。

 

装丁家として、
多くの読者に読んでもらうために

自分のエゴや自己顕示欲に負けず

「誠実にデザインしているか?」

といつも考えています。

 

しかしながら計画どおりに
形になったときの喜びは

筆舌に尽くしがたいものです。

 


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