月日の話 ー chon-muop(澁谷 橙)

 

前回のわたしの投稿から時は過ぎ、
季節は秋の真ん中です。

 

月日の話。

 

チョンモップとしての自分を始めた頃よく、
100歳まで生きると言っていました。

 

最近は、80までかもなとも思うし、
70かもしれない。
70なら今もう人生の半分だ。

 

わたしは演劇において、
同年代の人物を演じることもあれば、
歳の離れた役柄を演じることもありました。

 

老人の役を与えられたら、腰を曲げ、
ぶつぶつと意味ありげなことをつぶやく。


小学生の役ならば、元気よくはしゃぎ、
大声で稚拙な言葉を吐く。

 

世の演技においてよくあることでしょう。
演劇を始めた頃はそういう
「よくあるイメージの再現」
を疑っていませんでした。

 

あるいは「逆をはる」こと。

 

おじいさん「なのに」
妙に若者然としている。
小学生「なのに」大人びて達観。
などなど。
安直な、イメージとのギャップで
注目を集める方法です。

 

「よくある」も「なのに」も、
今のわたしにとって楽しいものではない。

 

上演時間という、
ほぼ変動することのない時間の流れの中に、
演劇と演じる人間は在ります。
生きている時間の中にと言ってしまっても
よいのかもしれません。

 

自分ではない役柄を演じるとき、
その人は創作された脚本なりに
設定された別の時間の中に生きている。
と同時に、上演時間という、
生きている時間の中でも生きている。

 

どこまでが実際で、どこまでが創作なのか。
それがわからないような時間と
場所の立ち現れ。
わたしはそんな演劇が好きです。

 

そう書いていると、
何歳まで生きるかというのも、
歳月とは別の時間軸で考えたくなりました。

 

終わりを定めないほうが、
未知の味がする料理を作っているようで
愉快な気がします。

 

いつまでも作っていたい。
定まらないイメージを
作り出し続けていたいなんて、
お腹が空いてしまうだろうから、
味見したり、振る舞いながら。

 

次回のわたしたちの更新は、櫻井さんです。
櫻井さんは、どのくらい先のことまで
考えられますか?

 


chon-muopのブログ『沸きあげ保温』

 


2018年10月26日 | Posted in 余談Lab, ひらめきのタネ, 劇団 chon-muop | | No Comments » 

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