発見 ー 上間美絵

 

芋栗南京、秋にひかれるさまざまな実り
父方の祖母がいつも栗ごはんを
炊いてくれていたので
秋は自然と栗に目がうばわれる。

 

食べる専門で生きてきた身としては
食べられない状況になってからでないと
つくる側へは気が向かぬもの。

 

祖母が他界してようやく
自分が動かねば私の口へは
やって来ないと気がついて、
いよいよ栗を手にしてみた。

 

栗ごはんを作っても
家族は誰も食べなそうだな、と考え
渋皮煮に着手。

 

Web上で数あるレシピをななめ読み、
するっと読めたものではじめてみる。

 

渋皮煮はかたい栗の皮を
煮こぼすことで柔らかくし、
ギュッと実をくるむ渋皮を
ほどくようにとっていく。

 

何てことでしょう、
栗を煮こぼし渋皮を処理する工程が
まるでネイルケアそのもの。

 

指まわりの角質や爪の上にはりつく部分を
お湯につけ柔らかくした後、
押しあげて不要な部分を
ニッパーで整えていくのが
サロンで行われるケア。

 

栗の実1つ1つ渋皮のかたさ、
厚みは異なり 
目で確かめ 
さわって確かめ 進めていくこの感覚、
もはや毎日のサロンワークと同じ!

気がついた時には
異様な集中で楽しくなっていた。

 

仕上がりは「THEはじめて」という
まだ人様へ出せるものではない。
目指すは祖母のむっちりとした栗。

 

即座に2度目にとりかかる。
どうやらこの作業、私に向いているらしい。

 


「hokuri」web

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です