自分がひいたコート ー 赤木美名子

 

新卒でパタンナーとして
オンワード樫山に入社した。

 

憧れていた
Jean-Paul GAULTIER(ゴルチェ)に配属。

 

 

先輩はみんなゴルチェを着ていて
髪は真っ黒、アイラインばっちり。
とにかくデザイナーズブランド担当です、
みたいな課。

 

日々、ファッション界の
異端児らしい洋服のパターンが
設計されて、
モードすぎる商品が上がってくる環境で
育ててもらった。

 

この冬、自分がパターンをひいた
商品を買った。

 

CADデータの履歴をみると
デザイナーからデザイン画が届き、
パターン設計を始めたのは1年前。
通常より多い4回のパターン修正と
5回のサンプル作成を経て
この10月に店頭とWEBSHOPに並んだ。

 

サンプル作成の度に
パターンや縫製の精度も上がり
愛着も湧いた遊び心のある2WAYコート。
ブランドのWEBSHOPでは
コートを購入したお客様のレビューで
着用感や感想を知ることができる。
大きな励み。

 

ゴルチェにいた頃のわたしはまだ若く、
経験は浅かった。
技術を積んだ今だったら
また違う学びがあるだろうと思う。

 

世界で愛されるゴルチェでは
贅沢すぎるモノづくりができたけれど

このコートは価格や用尺の制約もある設計だった。

 

 

年間100型を超えるパターンを
送り出すなかで

このコートはデザイン、
価格のバランスのとれた商品で
わたしのクローゼットに仲間入り。

 

フリーになってからは
いろいろなブランドと縁がうまれ、
1万円のコートも
7万円のワンピースも
8000円のパンツのパターンもひくけれど
どのパターンも今の自分の技術や
経験からうまれる。
これから本格稼働する
もんぺ製作所のパターンも。

 

このコート、セールになったので
夫に内緒で2色買いしようか検討中。

 


「lineaとむすひ」web

 


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