柄のアイデア(1)ー 青山佳世

 

たまに、

「どういう風に新しい柄を描こうと
    思いつくのですか」
と聞かれることがある。

 

いつも上手く答えられないので、
今回このコラムの機会に
真剣に考えてみたい。

 

依頼されて描く柄と、
自分のブランド用に自由に描く柄では
最初の進め方が違う。
今回は依頼ではなく、
自由に描く柄の場合である。

 

私は

「こういう柄の生地があったら素敵だな」

と思って描き始めることは
ほとんどないような気がする。
テキスタイルデザイナーとしては、
良くないことかもしれない。

 

それよりも、

「このモチーフ(対象)をこの画材で
    こんなタッチで描いてみたい」

と思うことがいつも出発点だと思う。

 

勝手な想像だが、例えば料理家の人が

「この食材とこの食材を組み合わせて、
    こんな風に調理してみたい」

とワクワクしながら閃くのと
似たような感覚ではないかと思う。

 

具体的には、
貝殻の繊細な模様を
細いシャープペンで書いてみたい、とか
ラフに色を塗った紙を切って
糊で貼り付けてそれを何枚か作り、
パソコンにスキャンして取り込んで
パソコン上で透けさせて
重ねてみたい、とか。

 

この、一番最初の
「描いてみたい」の段階では、
生地になった時のことを
あまり想像していない。

売れそうかどうか、
誰かに喜んでもらえるかどうか、

ということも正直に言うと
第一段階ではあまり考えていない。
(それもいいのかどうかわからないけど…)

 

それよりも、

見たこともないワクワクするようものが
作れそうかどうか、

という自分本位な視点で
描き始めているような気がする。

 

そして、紙に描き始めるのだが、
必ずしも思い通りに
アイデアが形にできるわけではない。

 

次回は閃いたアイデアを
実際に紙に描き始める時のお話しをしたい。

 


「KAYO AOYAMA」Web

 


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