展示をしました ー 山田和寛

                  展示風景   写真:葛西亜理沙)

 

紙の総合商社の竹尾の青山にある見本帖で、
若手独立系デザイナーが
二月に一回集まって

紙について勉強するという会合に
一年間参加しまして、

最後に成果を発表する
展示の機会がありました。

 

なにを作ろうかと色々考えたのですが
作字百景』の仕事をした流れで、
じゃあ描き文字で、シンプルに物量で埋めて
最後は製本しようと思い、
まずは千字文*を書こうと思いたちました。

 

ところが展示までの時間を計算すると、
まったく間に合わないことがわかり、
せめてその半分くらいの物量でなんとか
いい題材はないかと探した結果、
百家姓というものに出会いました。

 

これは書の手本として古くから伝わる
漢姓を並べただけの文字列ですが、
564文字と、千字文に比べたら
だいぶ負担が軽いし、

1ページに4文字で割り切れるし、
ギリギリ描ききれそうだぞ…と
信じてやることに。

 

印刷のスケジュールもあるので
猶予は約40日、

まずは描きやすいスタイルを探し、
筆記用具を吟味し、そのペンの太さから
文字の太さが決まり、
まずは鉛筆で下書きをしていきました。

 

全文字描いてから
今度は逆順にペンで墨入れをし、

ホワイトで整えながら仕上げていきます。
仕事の合間を縫って、
30日くらいで最終的に全部描けた!


やった〜

と喜ぶのもつかの間、
それをスキャンして、
太さのばらつきをレタッチして

印刷用にデータ化し、
印刷所に入稿しました。

 

グレーの紙に白インキで出力し、
展示品らしくなったのを
製本屋さんの知り合いにお願いして

蛇腹に製本してもらい、
搬入前日に手渡しで納品してもらいました。

今度こそやった〜!

 

そんなわけで展示のオープニングは盛況で、
本コラムの編集を担当したタカハさんと、
イラストを担当されている
金川カモメさんもいらしていただきました。

うれしい〜!

 

しかしへろへろになるまでやりきった…
という達成感もありつつ、

もう二度とやりたくない…
という想いも募らせ、

次のステップへ進んでいきたいなと
思いました。

*書の手本となる千文字の異なった文字が使われた漢詩。

 


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