感情を豊かに表現する“歌の力”/「ドリームガールズ」 ー 中村克子


前回の映画「二十四の瞳」

 

まず大場綾さんのイラストに
くぎづけになった。

 

びっくりするほどのユニークな髪型!
物語の内容はシリアスながら
“ 漁師になったキッチンこと徳沢吉次君 ” に
癒されたという。

 

そしてもう一つ、癒されたのが
ミュージカル映画並みに
たくさん歌っていた劇中での歌。
“ 歌の力 ” を感じたとのこと。

 

ミュージカル映画は、
ちょっと苦手意識がある。
なぜなら、セリフを歌で表現することに
違和感を感じることがあるからだ。

 

そんな中で、
ミュージカル映画「ドリームガールズ」は、
セリフよりも歌で表現することで、
登場人物の気持ちが
自然と伝わってきた作品だ。

 

この映画は1960年代のアメリカを舞台に、
歌手を夢見る黒人女性3人のグループ
「ドリームガールズ」の物語。

 

音楽業界の華やかな表舞台と、
その裏側にある挫折や裏切りなど
さまざまな人間模様が描かれている。

 

元々、グループのリードボーカルであった
エフィー
(ジェニファー・ハドソンが演じる)は
圧倒的な歌唱力の持ち主。

 

そして、ディーナ(ビヨンセが演じる)は
エフィーほどの歌唱力はなく、
性格も控えめ。

 

「ドリームガールズ」を売り出そうとした
マネージャーのカーティス
(ジェイミー・フォックスが演じる)は、
あえてエフィーをリードボーカルから外し、
ディーナを抜擢する。

 

当時、白人が圧倒的に優位だった
アメリカ音楽業界において、
白人に好まれるのはディーナの歌声だと
判断したからだ。
皮肉にも、このことで女性2人の人生は
大きく変わっていく。

 

映画の中で、歌で自分の思いを
見事に表現している印象的なシーンが
2つある。

 

一つは、
エフィーがリードボーカルだけでなく
グループ自体から外され、
さらにカーティスとの恋にやぶれ、
失意のどん底で歌うシーンだ。

 

ストレートにカーティスへの
思いを伝えながら、
たたみかけるように悲しみや
怒りを込めて歌っている。
これだけストレートな表現は、
日本人には真似できないのではないかと
思うほどだ。

 

この後、エフィーは歌手を諦めることになる
(最後は復活する!)。

 

もう一つは、
グループのリードボーカルとして
スターとなったディーナが歌うシーン。

 

カーティスと結婚し、歌手としても
彼の方針に従っていたが、
次第に自分の道を歩いていきたいと
思うようになり、別れを決意する。

 

寂しさや憂いがありながら、
女性としての芯の強さを
感じるような艶やかな歌声だ。

 

この映画は、喜怒哀楽の感情を
見事に表現した “ 歌の力 ” を感じた作品だ。
そして、女性歌手のカッコよさも
印象的であった。

 

 


「青と夜ノ空」Web

 


2019年04月26日 | Posted in 余談Lab, 中村克子, 映画に学ぶ | | No Comments » 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です