作って、届ける ー ヤマグチマコト

 

自分の仕事は
「ゲームの音を作ること」です。

 

創作の原体験は
はっきりしていませんが、
模型づくりが趣味だった父親の影響を受け、
よく分からないまま、
慣れない工具を駆使して
完成予想図とはほど遠い何かを
生み出してたように思います。

 

モノづくりの楽しさを
はっきりと自覚したのは、
おそらく小学校の図画工作の授業。

 

素材に手を加えることで、
自分の頭の中にしか存在しないものが
表現できることに
時間を忘れて熱中しました。

 

大人になり、
今の仕事を始めてしばらく経ったある時、
急に自分の考えるゲームを
作ってみたい衝動に
駆られたことがあります。

 

大量の資料を買い込み、
ジャンル問わず、多くの作品に目を通し、
共感してくれた会社の人たちと
日夜意見交換しながら
慣れない企画書の制作に没頭しました。

 

振り返ってみると、
いつでも自分を突き動かしていたのは、
誰かに認められたいとか、
自分の価値を高めたいといった欲求よりも、
とにかく作りたい、
そして届けたい、
という初期衝動だけだったように思います。

 

自分に足りないものを再確認し、
他者へ伝えるために
必要な表現や技術を模索し、
戦ってきました。

 

先月、創作の場を踏みにじる
凶悪な事件が起こりました。

 

作ることに対する
想いや願いも、
一瞬にして失われてしまう不条理を
突きつけられました。

 

業界は違えど、
同じように
創作の場に身を置く者として、
何かを考えずにはいられません。

 

ただそれでも、
何かを作りたい、
誰かに届けたいという衝動と
向き合うことを止めることは無いでしょう。

 

絶対に。

 


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