アンテナを張る ー 檜垣裕美

 

陽差しはまだまだ強くても
真夏のうだるような暑さはない。
夜に耳をすませると鈴虫の声。
そんな秋の足音が聞こえてくると
わくわくする。

 

秋生まれだからかもしれないが、
秋は1番好きな季節だ。
本格的に寒くなる前の晩秋が特にいい。
物思いにふけるのにちょうどいいのだ。

 

秋になるとわくわくする理由の1つは
毎年楽しみにしている
恒例のイベントが目白押しだからである。

 

チェコフェスティバル、
ドイツフェスティバル、
ポーランド映画祭、東京国際映画祭、
多和田葉子さんと高瀬アキさんの
朗読パフォーマンス、
フェスティバルトーキョー、
アンスティチュ・フランセの
「読書の秋」のイベント…。
数えはじめるときりがない。

 

一見何でもないように見える日常でも
アンテナを張るだけで
刺激にあふれた日々になる。

 

アンテナを張ると言っても
何も大層なことをしているわけではない。
何かおもしろいことないかなと思って
さがして、見つけたら出かけていく。
それだけのことだ。
(小さな子供がいると興味があるイベント
   すべてに行くことはなかなか難しいが、
   どうしても行きたいものを選んで
    出かけるようにしている。)

 

「おもしろいこと」は自分の場合は
ライヴ、映画、作家のトークイベント、
展覧会などが多い。
なかでもトークイベントを
聴きに行くのがすきだ。

 

日本だけではなく世界の国々の作家や
映画監督やアーティストなどが
考えていることや
作品のバックグラウンドを知ると
作品への理解がいっそう深まるし、
いままで知らなかった世界の扉が
開かれることもよくある。

 

「おもしろいこと」をさがすとき、
こんなにインターネットが
発達した時代でも
自分から積極的に見つけようとしないと
本当にほしい情報は意外と見つからない。
そんなときに重宝するのが
チラシとかポスターとか、
信頼する友人からのクチコミという
アナログのものだったりする。

 

先月末に再び東京に引っ越し、
その後ミャンマー語翻訳の
大型案件を受注して目の回るような
忙しい日々を送っている。
忙しいとアンテナを張るのも
忘れてしまいがちだけど、
できるだけ忘れないようにしたい。

 


檜垣裕美Instagram

 


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