聞くことで変わること−水俣で  ー nashinoki

 

はじめまして。
文章を書くことを仕事にしている、
nashinokiといいます。

 

ここでは、本の中や、
出会った人から聞いた
いろいろな言葉を
紹介したいと思っています。
その言葉は、
この社会の未来を考える上で
手がかりをくれそうなものに、
なるのではないかと思います。

 

僕は最近、
これまで自分が行ったこともなかった場所に
強く惹きつけられるようになりました。
九州・熊本の町、水俣です。

 

水俣というと、
名前だけは知っているという人は
多いかもしれません。
そう、水俣病という
公害事件の起こった水俣です。

 

僕も小学生の時に
日本の四大公害について学びましたが、
水俣病を発症した人々は、
それからどうなったのか。
そんな当然の問いを、
最近まで考えたことがありませんでした。

 

機会を得て、この夏の間
水俣に長く滞在することになりました。
水俣病が一体どういう風にして起こり、
地域にどのような影響を
もたらしたかについては、
いつか説明する機会があるかもしれません。

 

今回はそこで聞いた、
一人の女性の言葉を紹介したいと思います。

 

聞くことで社会を変えていく、
私は水俣でそれをやりたい。

彼女はこう言いました。

 

その人は時折相談にやってくる、
患者さんたちの言葉に耳を傾け、
長い人生の中で深い苦労を
抱えた人たちの言葉を、
注意深く受け取ります。
そして時にはそれを、
宝物のように、
まわりにいる僕たちに伝えてくれます。

 

この社会には争いがあり、
差別があり、戦争があります。
それらはどうして起こってしまうのだろう?

 

それは、ある人が別の誰かの言うことを、
抱えている気持ちや困難を、
聴くことができないから、
そうして対話の回路が
閉ざされてしまうから、
起こってしまうのかもしれない。
彼女の言ったことを考えていて、
そう思いました。

 

だとしたら、
誰かの声をきちんと聞くことは、
この社会をもっとよい方向へ
変えていくことができるのかもしれない。
僕はそう思ったのです。

 

MAGAZINE 「TOTTO

 


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