凡人筆を選ぶ:「ユリイカ」一件 ー 山田和寛

ユリイカ2020年2月号
「書体の世界」(青土社)

 

時は西暦2019年12月、
ほとんどの仕事を納め、
年の瀬も迫ってきた折り、

事務所を震撼させる
一通のメールが届きました。
なんとあの詩と思想でおなじみの
「ユリイカ」から寄稿依頼ですよ。

 

「ユリイカ」といえば
「現代思想」と並んで青土社の名物雑誌。

羽良多平吉さんの
尖った表紙デザインによって、

デザイン畑でも読者の多い雑誌。
それも今回は
「特集:書体の世界」だという。

 

なんとしても書かなければなるまい…
とぶるぶる震える手を押さえて、
しかし即レスするのもかえって
がっついてるみたいでダサいかな…
とつまらないことを考えつつ、
二・三日寝かせてしまうのは
どうしようもない性格(サガ)。
で、きちんと折り目正しく返信し、
お引き受けすることに。

 

どれだけのボリュームかというと、
3つの質問に答えるアンケート形式のもの。

な〜んだ、簡単じゃん。

と、思うでしょう?
それが書けないのなんの。

 

シンプルな回答でいいのに、
あれやこれやと純真かつ

アンビバレントな想いが渦巻き、
これは文章形式でないと
うまく説明できないぞ、

ということで、

エッセイ風にまとめていいでしょうか?

と平にご容赦をお願いし、
これを承諾いただく。

 

で、また書けない。
最初はこのコラムを書くときのように
横書きのエディタで書いていたのですが
これはどうも、
縦書きで書かねえとダメかもわからん、

なんてぶつくさ言いながら
縦書きモードに切り替える。

 

で、また書けない。

これは書体のせいなのでは?
もっというと組み体裁なのでは? 


と責任転嫁をはじめる始末。

 

もうどうしようもないので、
ユリイカの組み体裁をDTPで完コピ。

文字サイズ、書体、字詰めなどを再現し、
いよいよ筆が走り出す。

最終的に2千字にまとめて
締め切り日にテキストデータを納品。

 

他の回答者の方との温度差を
ぜひ本誌でご確認下さいませ。

 

 


nipponia」web

 


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