Trials and Errors ー 檜垣裕美

 

ミャンマーがまだ軍事政権だったころ、
ミャンマーの刑務所で政治囚を訪問して
インタビューするときに
ビルマ語から英語に通訳する仕事が決まり、
赴任前に雇用先の本部があるスイスで
最終的な面談を受けて土壇場で
その仕事がダメになったことがあった。

 

また、フリーランスで翻訳と
チェックの仕事をメインにしていた頃、
英語の案件で自分がこなせる以上の
仕事を引き受けてしまった結果、
先方が求めている品質の仕事を
することができなくなってしまい、
ある会社から
干されてしまったことがあった。
どちらもかなりがつーんと来る経験だった。

 

ミャンマーで通訳の仕事は
しないことになったが、
当時は日本で難民申請する
ミャンマー人も多く、
難民申請書の案件を中心に
ビルマ語の翻訳の仕事で
経験を積むことができ、
ミャンマー民政移管後は
それ以外の分野の翻訳も
することも多くなった。

 

そして翻訳やチェックの仕事では
無理しないとこなせないような仕事は
引き受けないようになり、
可能な場合は少し余裕のある納期を
いただけるような交渉をするようになった。
干されていた会社からも
数年後にはビルマ語の翻訳の仕事を
いただけるようになった。

 

このコラムを読んでくれているかもしれない
若い人たちに伝えたいなと思うのは、
どんなにつらいことがあっても、
それでもうだめということは決してなく、
きっとそこから
這い上がっていくことができるということだ。

 

その後、仕事でそれほどまでに
「がつーん」とくるような体験はないが、
いまでも思うようにいかないことは
山ほどある。
それでも勉強を続けながら
少しずつ仕事の幅を
広げていけているのではないかと思う。

 

これからもカメのような歩みであっても
前進していけるといいなと思う。

 


檜垣裕美Instagram


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