わからないことが怖い/「遊星からの物体X」ー 大場 綾

 

 

前回、克子さんが紹介してくれたのは
「南極料理人」。
私も大好き。
おいしそう、楽しそう
(本人たちが楽しくないときでさえも)。

 

今回ご紹介する
「遊星からの物体X」の舞台も南極基地だ。
こちらもとても面白い。
楽しそうでは全然ない。

 

冒頭に1982年と出る。
南極料理人の話が映画の撮られた
2009年設定だとすると、
それより約30年前だ。

 

日本隊が巨大伊勢海老を唐揚げにしたり
電話のオペレーターに
ときめいたりしていたのとは対照的に、
アメリカ隊は生き延びるだけで必死。

 

音楽を爆音でかけて文句を言われる
陽気な黒人の兄ちゃんが
この隊の料理人だが、
腕前を披露する余裕はなかった。
そもそも食事のシーンが記憶にない。
その分、エイリアンの食事シーンは
豊富に提供される。

 

エイリアンと書いたけれども、
劇中ではthe thingと呼ばれている。
物体Xだ。
生き物を捕食し、
その餌食そっくりに擬態する。

 

生き残った者たちは
陰に陽に襲い来る物体Xの脅威に加えて、
今目の前にいるこいつは
人間なのか擬態なのかという
疑心暗鬼とも戦わなければならない。

 

隔絶された立地。
狭い通路と暗がりだらけの建物。
外はすべてが凍る銀世界。
加えて数時間後に強烈な嵐も来る予定。

 

この超絶ハードモードに
心が折れて頭がおかしくなる隊員が
現れないってすごい。強い。
南極基地と似た環境の、
あるアメリカの施設では
この映画を年一回必ず観るとか。強い…。

 

The thingに擬態されたことを
contaminatedと表現していた。
「汚染された」という意味だ。
周囲の誰が汚染されているのか
わからないという不安。
とても他人事とは思えない。

 

加えてこちらの現実では、
自分もすでにそうなのでは?
という不安も上乗せ。
映画ではシンプルで確実な判別方法が
見いだされていた。
現実の方でも早く発見・適用されてほしい。
ちなみにウィルスに感染したという場合には
infectedという。

 

現実と映画を雑に混ぜた地図

 


大場 綾ブログ「kusamura.com」


2020年03月20日 | Posted in 余談Lab, clue topics, 映画に学ぶ, 大場綾 | | No Comments » 

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