ミャンマーの新年 ー 檜垣裕美

 

ミャンマーの今年の新年は
4月17日だった。

 

「今年の」というのは、
ミャンマーでは月の満ち欠けを基準として
独特のビルマ暦が用いられているので
新年は毎年違うのだ。

 

今年の新年はビルマ暦で言うと
1382年白分(新月の翌日から満月への白い半分)10日だった。

 

新年になる前の4月10日から16日に
水かけ祭り
(ビルマ語で「ティンジャン」という)
がおこなわれる予定だったが、
新型コロナウイルスの影響で
今年は中止になったようだ。
ティンジャンは日本でも開催されていて
昨年は日比谷公園が会場だったが
今年は中止になった。

 

ミャンマーの4月は
1年で1番暑い時期である。
水かけ祭りには水をかけることで
1年の不幸やけがれを洗い流し、
新年を迎えるという意味が
込められているという。

 

大都市では町中に設置されたステージで
音楽や舞踊が披露され、
ステージ上から大きなホースで
水がかけられる。
田舎では道行く人は
小さな手桶で水をかけられる。

 

お祭りを楽しむ人々もいる一方で、
長期休暇が取れるこの時期に
一時出家する男性、
一時的に尼になる女性もいて、
この祭りの期間の過ごし方は人それぞれだ。

 

だいぶ前になるが、水かけ祭りのときに
一時的に尼になる友人たちに同行して
ザガイン丘陵の僧院に滞在したことがある。

 

ザガイン丘陵はミャンマー第二の都市
マンダレーから
車で約90分のところにある。
エーヤワディー川に隣接していて、
たくさんの仏塔や僧院があることで
よく知られている。

 

眺めの良い僧院に滞在しているあいだには
僧や尼と仏教のことに留まらず
いろいろな話をしたり、
友人たちとモヒンガー
(モヒンガーのことは昨年4月のコラム
おいしい文化」にも書いた)をつくって
僧や尼に捧げたりして
貴重な体験をすることができた。

 

そのとき以来、いつか水かけ祭りのときに
一時的に尼になってみたいと
秘かに思っている。

 

ザガイン丘陵の僧院で水かけ祭りのときに
一時的に尼になった少女たち

 

 


檜垣裕美Instagram

 


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