今になってわかること ー にわつとむ 

 

 

皆様いかがお過ごしでしょうか?
誰かが言ってました。

「コロナは見えない敵との戦争だ」

と。

 

ということは、
私達は今、戦時中なんでしょうか?
確かに、戦時中だと言ってもいい部分も
どこかにあります。

 

そんな中、
今になって思い起こされることが
ひとつあるんです。

 

かつて、ボクはNHK朝の連続テレビ小説
「芋たこなんきん」というドラマに
出演していました。
その時の監督の言葉なんです。

 

ドラマは、
作家田辺聖子さんの人生を描いた作品で、
その中でボクは、田辺家が営む
写真館の住み込み技師、
浦田という役を演じていました。

 

話は、戦前から始まり、
やがて戦時中へと移っていくと、
浦田青年にも
とうとう赤紙がきてしまうんです。

 

そして、お世話になった
写真館のスタジオに一人佇み、
別れを告げるシーンです。
浦田青年の登場の最後です。

 

リハーサルで、ここが見せ場とばかりに
涙、涙で演じました。
すると監督から、

「当時の出征は当たり前のことだったので、
なるべく普通の日常として演じてください」

と言われました。
そして今、このコロナ禍に身を置いて、
実体験として監督の言葉の意味が
わかるような気がします。

 

もし50年後ぐらいに、
このコロナ禍がドラマになったとして、
眉間に皺をよせて必死の形相で
パニックを演じる俳優が
いるかもしれません。

 

確かに今、不安な状況で、
精神的に辛いこともあり
必死の形相になる瞬間もありますが、
一日のうち一回も笑わなかったとか、
毎日、涙を流し続けているとか
いうわけでもなく、
みんながそれぞれの日常を
なるべく心穏やかに過ごせるよう
苦心しているわけであって…。
近所の家の中から子供のはしゃぐ声も
聞こえてくるわけであって…。

 

そういう日常の
心と心の “ ひだ ” みたいな部分を
掬いとってこそ、その時代を
体現するということに
なるのではないだろうか。

 

かつてのボクに教えてあげよう。

 


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