中身は子どもで見た目は大人 /「ビッグ」ー 中村克子

 

前回、紹介の
「トイ・ストーリー」シリーズ。
何が何でもみんなを幸せにするというのが
ヒット作品の要因なのかもしれない。

 

1作目しか観ていないが、
製作しているピクサーの
CGアニメーションが話題になっていたのを
よく覚えている。

 

シリーズを通して、
カウボーイ人形のウッディの声を
担当していたのはトム・ハンクスだ。
今回はおもちゃ、
そしてトム・ハンクスというキーワードから
「ビッグ」
(アメリカ映画、1988年製作)を
取り上げたい。

 

主人公、12歳の少年ジョッシュが
移動遊園地にあった古めかしい
コインゲーム機に大きくなりたいと
お願いをする。
すると翌朝、外見が大人になっていたという
ユニークな物語。

 

この映画を観直してみたら、
トム・ハンクスの
演技力のすごさに気づいた。
見た目は大人でも細かい仕草で、
子供っぽいところを自然に表現している。

 

特に食事のシーンは笑ってしまう。
パーティーで、ヤングコーンを
トウモロコシを食べる時のように
外側だけ食べて芯の部分は捨てたり、
キャビアを食べたら
しょっぱすぎて吐き出したり…。

 

他にも印象的なのは、
ジョッシュが休日に
就職したおもちゃメーカーの社長と
偶然会ったシーン。
ジョッシュは、
おもちゃの巨大ピアノの鍵盤を
足で踏んで楽しそうに演奏する。
その無邪気な姿に誘われて、
社長も一緒にステップを踏みはじめる。

 

子どもの目線でおもちゃについて語る
ジョッシュは社長に見込まれ、
データ入力係から
おもちゃの商品開発担当に出世する。

 

おもちゃの商品で遊んで、
その感想を言って給料をもらうという
最高に楽しい仕事に就く。
さらに、会社の同僚スーザンとは
恋人同士になる。
もう子供に戻らなくてもいいくらい
充実した生活だ。

 

中身は子どもで外見は大人。
もし自分がこの状況になったら
どうだろうか。

 

一時期は楽しいが、
やはり元に戻りたいと思うかもしれない。
一気に年齢を飛び越えてしまうのは
大変なことだ。

 

また物語の終盤、
ジョッシュが子どもに戻ることになり、
スーザンに「一緒に行こう」と話す。
スーザンは
「私はその年を生きたわ、
一生に一度で十分」と答える。

 

彼女の気持ちもわかる気がする。
この場合、中身は大人で
外見は子どもということになる。
うまくいきそうだが、
大人の気持ちで子どもらしく振る舞うのも
苦労しそうだ。

 

やはり、
その年齢を一度だけ生きるというのが
一番いいのかもしれない。
現実ではこれしかできないけれど(笑)。

 

 


「青と夜ノ空」Web


2020年05月27日 | Posted in 余談Lab, clue topics, 映画に学ぶ, 中村克子 | | No Comments » 

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