家業を継げるありがたさ ー 横山俊二

 

「家業を継げ」と言われたことはない。
育つ環境の中で、

いずれは自分がやるのかな?

くらいなもの。

 

自営業の良いところを何気ない話の中で、
子供心に聞いていたと思う。
今思えばヤル気にさせる言葉を、
それとなく散りばめていたのかもしれない。

 

私自身も息子には

「継いでほしい」

と一言も言った覚えはない。
きっと息子も、会社員には無い自由度を、
一度「他人の飯を食う」ことで、
明らかになると思う。
私自身は組織人として馴染めず、
いつも外れていたように思う。

 

銚子には400年続く
醤油醸造の老舗が2件もある。
会社理念には

「社会に存在価値のある企業」

とうたっている。
生活様式が変わるとともに文化も変わる。

 

私の職業は手焼きせんべい職人で、
まさに食文化の恩恵で成り立っている。
米を食べなくなることは無いと思うが、
せんべいへの認識が変わる。
本物のせんべい、何をもって本物?

 

初代祖父の時代は、
米を粉にする製粉事業から始まった。
(夏場のプールサイドで食べる
「みたらし団子」は格別。
これは米粉100%でできているので、
時間の経過とともに固くなる。
固くならなかったら、何か訳がある、
だからこそ焼き立てを頂く)

 

父が引き継ぎ機械を導入し、
せんべいの量産化。
しかし、大手同業に
価格競争で負けて規模縮小、
そして初心の手焼きスタイルに戻る。
そして現在は、独自の商品で、
需要の狭い「すき間」で商いしている。

 

私には社長業は務まらない。
だから、己の手で生み出せる物を頼りに
生き残りたい。
時代に合うもの、それを感じ取れる感性、
どうやって磨けばよいだろう?
存在価値を計る物差しはどこに?

 

ご先祖様が残してくれた、
目に見えないレールに
導かれていることに感謝!

 

柏屋米菓手焼き本舗WEB


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