私の職人考 ー 横山俊二

 

「もう一袋ください、おいしいです」

 

買ったばかりのせんべいを
駐車場の車の中で食べて再びご来店。
この上なくありがたく、
作り手として最高の瞬間で、
最も励みになる表現です。
うれしくて、
サービス品をあげちゃいますね!

 

味覚もご先祖より頂いたセンサーだと思う。
現世を生きる自分自身が
納得できる味でせんべいを作る。

 

頑固といわれることが
多くなってきたこの頃。
私自身は頑固だとは思っていないし、
人の意見も聞き入れて、試してもみる。
結果に納得しないだけである。

 

誰からも好まれる物など作れるわけがない。
批評を恐れて無難なところに
落ち着かせるのも、納得できない。
何故だかを自分に問うと
誰になんと言われようが、

これが私の「味の物差しだ」

と、持ち合わせた感性を精一杯働かせて、
動じることのない領域で、せんべいを作る。

 

その試した結果が喜ばれたとき、
幸せが訪れる。
たとえ好まれなくとも

「ご縁がなっかたね」

と凹まずにいられる。
個人だからできること。これが答え。

 

「昔ながらで懐かしい味ね」

と言われると、
なんと答えてよいのかわからない。
とりあえず、

「ありがとうございます、
お好みに合いまして何よりです」

と答えるしかない。
基本の製法は変わらないが、
環境や原材料に至るまで
変わらないものなど、なに一つない。

 

おいしいことが最も大事、これが生命線。
これがあって次に、
現代社会に必要な食の安全性、
環境への配慮、そして法令の遵守等々
手かせ足かせが重くなるばかり。
そういえば最近パソコンも
重たくなった気がする。

 

自己満足に陥らぬよう工夫し、模索し、
時には酒に酔いつぶれ、今後も精進します。

 

柏屋米菓手焼き本舗WEB


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