AI翻訳について思うこと ー 檜垣裕美

 

わたしが勤務先で扱っていたり
自分で翻訳したりする分野には
まだあまり進出してきていないが、
定型文が多く、
これまでも翻訳支援ツールが
多く使われていた分野では
AI翻訳がだんだん進出してきているようだ。
それにともなって
ポストエディティングという仕事も
増えてきているという。

 

ポストエディティングとは

「機械翻訳システムにおいて、
現状では完全に自動翻訳ができないため、
ユーザなどがなんらかの手助けをする
必要があるので、機械翻訳中に出力された
翻訳文(文章)に手を加える
編集作業のことをいう」
(コンピューター用語辞典)。

 

翻訳会社ではもう少し精度の高い
AI翻訳ソフトを使っているかと思うが、
ためしにグーグル翻訳を使ってみると
確かに数年前よりは精度が
高くなっているような気もするが、
少しでも文型が複雑な文になると
珍訳が出てくることも多い。
ビルマ語のような稀少言語の場合は
数年前までは爆笑するような
翻訳が出てくることもあった。

 

文レベルでは今もまだまだだと思うが、
最近は単語レベルではそのような珍訳は
あまり出なくなったような気がする。
(たとえば4年くらい前に英語で
Presidentと入力すると、
それに対するビルマ語訳として
「ミセス・クリントン」と出てきていた。)

 

今年の初めごろ、日本に旅行に来ていた
フランス人の知人が教えてくれたのだが、
画像を読み取り、そのなかに書かれている
外国語を翻訳するアプリもあるようだ。
その知人はレストランの
メニューの説明の解読にそれを使い、

「まったく何もわからないよりはずっと助かる」

と言っていた。

 

翻訳者はAI翻訳と聞くと
仕事を取られるのではないかと思い
内心穏やかではないかもしれないが、
AI翻訳をあまり信用しすぎず
参考にできるところは参考にして
うまく使い分けをすれば翻訳者もAI翻訳も
共存できるのではないかと思う。
翻訳の仕事にかかわっている者としては
今後の動向が気になる。

 


檜垣裕美Instagram


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