家族旅行の思い出 ー したたむ(哲子)
私が子供の頃の家族旅行は、
母の「行くよー!」の掛け声で、
割と唐突に始まっていたように思います。
父、母、妹、私の4人旅は、
子供だから知らされてなかったのか、
何なのかは良くわかりませんが、
行き先も、
雲を足下に見たい!
とか、
雪に触りたい!
など、漠然としたもので、
もちろん宿も決まってない事がほとんどの、
行き当たりばったり旅です。
なので、施設がお休みで閉まっていたり、
泊まるところが見つからず、
車中泊になる事も珍しくありませんでした。
ある冬の旅では、もう廃業した民宿の方が、
行き場のない私達を可哀想に思ったのか
泊めてくれて、
まるで親戚の家に来たみたいに
そこの家族と一緒に食卓を囲んだり。
ある夏の旅では、
夏合宿の学生と海の家で雑魚寝したり。
どう考えても母の思いつきに
皆が巻き込まれる形のものだったのだが、
そういう旅の方が思い出に残っているし、
今の
「まあ、何とかなるだろう」
マインドを育んだのは、
子供の頃の家族旅行だったのではと
思っている。
同じ親に育てられ旅行も一緒だったのに、
妹は石橋を叩いて渡る慎重派に。
彼女に聞いたら同じ旅行でも
違う景色が見えていたのかな、
と思ったりします。
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