夏の思い出 ー 真子みほ
もうすぐお盆ですね。
今年はコロナ禍のため
帰らない方が良いかな、
と思っています。
お盆に菩提寺で行われる法会も
人がたくさん集まるから
どうなのかしらと思いつつ、
この法会がすごく好きなのでとても寂しい。
周囲のお寺から住職が集まり、
鐘とシンバル(みたいな鐃はち)と
太鼓と銅鑼でぞろぞろと動きながら
お経を唱えるのです。
私はお経やら御詠歌やらが
昔から好きでした。
菩提寺の住職が亡くなって
臨時で来た方がお経が上手で、
子どもながらにこの人は良い和尚さんと
思っていましたし、
近所には日蓮宗の家が多く、
毎年団扇太鼓を持った僧の集団が
そのお宅の前で
ポンポンやっていたのも好きでした。
あとは地元で法事があると
近所の人たちで唱和する御詠歌。
西国三十三箇所の各寺を
ひとつずつ巡る詩でした。
淡々と進みますが、
時々ポイントで好きなフレーズが来ます。
「いーちにふーどーににおしゃかーさあんにもおんじゅしにふげんーごーにじーぞうろくみろくうぅしちかんのおんにはちやくしーきゅーにせいしじゅうあみだーぁあーしゅくらいにちこくぞさん」
この平仮名でインプットされていた言葉が
「一に不動、二にお釈迦、三に文殊、
四に普賢、五に地蔵、六弥勒、
七観音に、八薬師、九に勢至、
十阿弥陀、阿閦、来日、虚空蔵さん」
の十三仏だったとわかったのは
大学で仏教美術の授業をとってから。
でもこれ意味を介さなくとも
声に出すと気持ち良いんですよ。
大きな口を開けて唱えたい。
トルコに行った時もマイクから聞こえる
大音量のコーランがすごく好きだったなぁ。
賛美歌も好きだし
やっぱり宗教にまつわる音は
人間の精神に響く様に
作られているということなのでしょうね。
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