職場体験の感想 ー 田本あゆみ

 

勤め先の小学校の教員研修で、
姉がわたしのところに職場体験にきました。

 

仕事で使うゲラや内部資料は、
関係者以外は見ちゃダメ
といったものなので、
書き上がりつつあった
実家の家族史の原稿を
使わせてもらうことにしました。
父の生涯を1冊の本にしたいと、
数年前から母が書いているものです。

 

3日間の校正者体験で、
姉はじっと座っていられないらしく
そわそわしていました。
ゲラを読むのに
ぜんぜん気が入ってないなーと
いったかんじで、休みつつ

「大変だー大変だー」

と言っていました。
こっちからすると学校の先生のほうが
ずっと大変です。

 

いつも動き回ってて
元気な人だと知っていましたが、
本の校正は性に合っていなかったようです。
それでも研修報告はしゃかしゃか書いて
ピっと仕上げていました。
人には適正があって、
自分に合った場所(職業)に
うまいこと辿りつくものなのだなと
感じました。

 

学校ものの短編小説を請け負うことがあり、
これまで疑問に思っていたことを
いい機会なので聞いてみました。

「小学生は『児童』って呼ぶよ」

とか

「土曜授業は学校や自治体によって違うよ」

とか

「校長や副校長先生は
こんなことをやってるよ」

とか、そうなんだーと思うことが
いっぱいでした。

 

家族史は、母の気持ちがつまった
まえがきから始まり、
父の幼少期から本文がスタートします。
母が家族や親戚の人たちに送るまなざしや、
知らない昔の父の姿が
立ち上ってくるような内容でした。

 

後日、校正結果をまとめて母を訪ねました。
読んでいて分かりにくいところを
質問するとすぐに答えが返ってきました。
長編であることや、
血縁者がたくさんいるにもかかわらず
すべて頭に入っているようでした。
やるなーと思いました。

 

校正の業務を知ってもらう目的の
研修のはずでしたが、
予期せずにわたしのほうも
母や姉の仕事っぷりに触れることができた
そんな職場体験でした。

 


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