失われた時を求めて ー 真子みほ

 

いつか読みたい長編小説というのが
いくつかあります。

 

ジェイムス・ジョイスの
『ユリシーズ』(文庫全4巻)、
ロマン・ロランの
『ジャン・クリストフ』(文庫全4巻)、
トルストイの
『戦争と平和』(文庫全6巻)、
そしてマルセル・プルーストの
『失われた時を求めて』(文庫14巻)。

 

春の自粛中にこんな時こそと思って、
とうとう岩波文庫版の
『失われた時を求めて』に
手を付け始めました。
ほかの本もはさみながらなので
まだ4巻ですが、
かなり好きな類の小説です。

 

 

何が好きかというと、
一番にはだらだらしているところ。
私はあまりストーリーに興味がなくて
(結末を知っていても全く平気なタイプ)、
その過程やちょっとした言葉、
テキストの構成をつかめたら
楽しいという感じなんですね。

 

ハラハラドキドキとか全くなくて、
次を早く読まなきゃみたいなこともない。
よく言われるように、
ふとした瞬間に蘇る記憶
「無意志的記憶」や、ぐるぐる行き来する
「円環的時間」の配置が心地よいのです。

 

特に嗅覚や触覚など感覚的なものから
急に記憶がよみがえり
広がっていくイメージ(冒頭のマドレーヌが有名ですね)なんて、
ものすごく好きなタイプでした。
世界一長い小説ですし
難解だと言われますが、
合うか合わないかなのですね結局。

 

ただ、本当に本の中をたゆたう気持ちで
読めるものであり、
そして最近一番の読書時間である
帰宅電車の中で爆睡してしまうため、
進みが遅い。
よく長編小説として紹介される
『チボー家の人々』(新書版全13巻)は
するっと読めてしまったのに比べると、
かなり牛歩ではあります。
今年中の読破は難しそうです。

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA