稲架 ー 赤木美名子

 

3年前、酒造りをしたいと言った
夫の想いに沿ってみようと思ったから
移住した

なんてカッコいいことを書いて
コラムデビューして
その後の移住関連の取材でも
それが美談のように書かれているけれど、
実は大好きなお米を
育てて食べてみたいという動機が
一番大きかったと今告白する。

 

小さなころからパンより白米、ご飯派。
給食のコッペパンが嫌いだった。
祖父はパン職人で、
私が通う学校のパンも作っていた。
(給食以外のパン屋併設のカフェの店頭に並ぶパンは美味しかった。)
わたしはずっと基本3食白米。

 

 

稲作6年目の今年は
無事とは言えない収穫だった。
今年から1枚増やした初めての田んぼは
時間をかけてきれいに畦塗りをして
張り切って田植えをした。

 

新潟上越はどこも長すぎた梅雨で
稲の丈が伸びて倒伏。
電気柵の補助申請が間に合わなかった
その田んぼは毎日のようにイノシシが大暴れ。
残念なことに収穫は叶わなかった。
育ててきたものが
収穫できないという哀しみは深くて
今も直視できない。

 

今までの田んぼ4枚は
水の管理が功を奏していい出来で
長い稲刈りを経て、がんばって
全量稲架掛け天日干しにした。

 

 

自宅の仕事場から稲架が見たいと
今年から自宅前田んぼにも稲架を設置。
コンバインで刈れば楽なのにと
言われ続けるけれど稲架は里山の秋の原風景。
その風景を娘と一緒に
作りたいと思っているし
稲架にかかった稲の変化を見ながら
匂いを存分に嗅げることは
稲作農家の特権だと思っている。

 

 

一昨日は、収穫を祝う村の秋祭り。
太陽の光と日本海からの風を受けたお米は
朝から土鍋で炊いて神棚へのお供えし、
ようやく解禁となった。

 

「lineaとむすひ」web
「もんぺ製作所」


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