常識やぶり ー 横山俊二 

 

百均ショップは英知の見本市、
便利この上なく、同時に欲求の宝庫で、
人間がいかに「ものぐさ」かが良くわかる。
言い換えると「idea(アイデア)」になる?
買わずとも見るだけで楽しい店だ。
そういいながらも気づくとかごの中には…。

 

線香が1本(長さ13cm位)
燃え尽きるまで約30分、
視線を落とし、
右手のひらに左手を重ねて
呼吸を数えながら座布団に座る、
月に一度の座禅会。
和尚の講義があり、
それからお茶と菓子で雑談になる。

 

お茶菓子は会話の邪魔にならない
和菓子が多いが、
幹事は私、時には「せんべい」になる。
直径9cmの平たい煎餅とお茶が配られ、
合掌一礼してからいただく。
この時まで会話はない。

 

煎餅は1枚づつの個別包装、
煎餅を食べようと手に取ると、
皆一斉に袋の中で割り出した。
静かな中での音立ちに笑いが起きた。
なんとこれが新商品発想の
きっかけになったのだ。
目先を変えればいいのだ!

 

作り手からすれば、割れないようにと
細心の注意をはらい商品として売る。
割れていると味は同じでも
商品価値が下がってしまう。
これって「常識」?

 

どうせ割って食べるなら、
初めから小さい一口サイズにすればいい。
ここで思いついたのが「態態わりわり」
(わざわざと読みます)。

 

 

一見すると割れた煎餅にしか見えないが、
割り口にも醤油が乗っているので、
さらに濃い味になり、しかも食べやすい。

 

試作品を店先に並べる、
初めの1つがお客の手に渡った時は
うれしかった。
2日後に再購入、さらに機嫌がよくなった、
20年以上も前のこと。
商い規模は小さくても、
「ぬれせん」に次ぐ
当店の人気商品になった。

 

その後、「賞味期限53秒」を売り出した。
常識の外に眠る非常識、
世の流れとともに形を変える。
ご先祖様は、
次に何を気づかせてくれるだろうか。

 

柏屋米菓手焼き本舗WEB


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