安心できる場所 ー 「ピンポン」/ 大場 綾

克子さん
「マイ・ブックショップ」の
フローレンスの書店、
オールドハウスブックショップの
素敵なたたずまいを描写したあと、
こうしめくくっていた。

「こんな書店が
近所にあったら毎日行きたい。
お気に入りの書店で過ごすひとときは
幸せな時間だと思う。」

 

私にとっては
青と夜ノ空の実店舗が
まさにそういうお店だった。
宝を探して店内をうろうろするのは
本当に楽しくて、
近所にあったらなあと行くたびに思った。

 

そこに行けば安心な場所、
シェルターみたいな場所。
朝ドラで言ったら登場人物たちが
しょっちゅう集まって
わちゃわちゃしてる近所の喫茶店。

 

映画ではどうか。
たとえば「ピンポン」のタムラ卓球場。
木造バリバリの年季の入った卓球場は、
夏木マリ演じるオババが
飄々と経営している。

 

主人公ペコとスマイルは
小学生の頃からの常連だ。
ペコは高校生になっても入り浸っている。
試合に負けたときは
わざわざやってきて
卓球台の上でフテ寝していた。

 

ラストでは大人になったスマイルが
かつて自分たちが使っただろう卓球台で、
かつての自分のような男の子に
優しく教える姿が示される。

 

二人(とアクマ)にとっては
心の中にいつもある安心な場所が
タムラ卓球場だったんじゃないだろうか。

 

あとはどうだろう。
私の記憶力と知識が乏しいのもあるけれど、
「安心な場所」が出てくる映画は
ほかにはあまり見かけない。

 

むしろ話のしょっぱなで失われたり、
途中で失われたり、
手に入れたと思ったら
最後で失ったり(バッドエンド)、
そもそも存在しなかったり。
登場人物が安心していたら
話が進まないのだからそりゃそうなるか。

 

いや、あった。
全編が安心の結晶のような映画。
「やかまし村の子どもたち」という。

 

幸せな子ども時代を
バーチャルに満喫したいときはこれに限る。
うらやましくなってしまう時と場合も
あるかもしれない。

 

アクマVSペコ 窪塚洋介はもちろん最高だけど、
大倉孝二すばらし


大場 綾ブログ「kusamura.com」


2021年02月14日 | Posted in 余談Lab, 映画に学ぶ, 大場綾 | | No Comments » 

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