京都にて ー 鶴岡達悦 

 

先日、友人にお庭のことで相談を受けて
京都に行ってきました。

 

三方を山に囲まれ、南に開けた街の北、
山との境界に位置する石庭で有名な
龍安寺の目と鼻の先にあるO邸は、
織物屋として財を成した曽祖父さんが、
夏用の別荘として建てたもので、
玄関の左手には
母屋とつながる洋館が一室あります。

 

この一部に
洋風を取り入れた造りの日本家屋は、
大正から昭和初期にかけて流行しました。
同系の造りだと『となりのトトロ』の
主人公たちの家が有名ですね。

 

約2000平米の敷地には
幹の径が1m近いカシの大木や、
屋根の高さに届く松が10本弱ある他、
大きく枝を張る落葉樹、
常緑樹がそこかしこにあり、
周囲をカシの生垣がぐるりと囲みます。

 

僕が訪れた3月初旬は
至るところに配置されたアセビが
満開となり、春の訪れを知らせていました。

 

事前のやり取りで
規模は写真などで見聞きしていましたが、
実際その場に立つと
色々なことがみえてきます。

 

施主である曽祖父さんと造園家の思い、
世代を経ることでしか
得ることの出来ない味わい、
はたまたエントロピーの
増大よろしく崩れてしまい、
不協和音を上げているカ所などなど。

 

友人からの相談は要約すると3点でした。

①これからどのように管理していくのがよいのか意見が聞きたい

②自分たちでできることはやりたいので、手入れの方法を教えてほしい

③松の手入れをお願いできないか

 

それぞれへのアンサーを
以下書いていきます。

 

①自分たちでなるべく管理していきたいということなので、必要最低限の手入れでの調和を目指します。
それは曽祖父さんの、木はなるべく自然のままにしたいという方向性とも合います。
それが可能な広大な敷地と、近所の方との信頼関係もあります。

②今回の滞在ではサツキなどの灌木、六尺の脚立で届く常緑樹数種を共にお手入れして、方法をお伝えました。
また、辺りにはお手本となるお庭が見切れないほどあります。それらをよく見ることが参考になることもお伝えしました。

③松の手入れの見積もりは家主である友人のご両親にお伝えしました。
現地の業者さんと諸々比較検討された結果、つい先日僕がやることに決まりました。

 

京都を訪れたのは
中学校の修学旅行以来2度目でした。

 

当時は感受することできなかった、
高密度でディープな場の力を
受けに行けるのが今から楽しみです。

 


2021年04月29日 | Posted in 余談Lab, ひらめきのタネ, 造園家 鶴岡 達悦 | | No Comments » 

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