お仕事道具 ~筆記用具~ ー 田本あゆみ

 

フリクションペンが発売されたとき、
文具も扱う本屋さんで働いていました。
物珍しさでよく売れて、
入荷が追い付かなかったのを覚えています。

 

ただ書き味がイマイチだと感じて、
当時は自ら使うことはありませんでした。
業務は、愛用の多色の
ジェットストリーム1本で
まかなえていました。

 

メゾン木かげのみなさんは、
ものを作ったり表現したりと
自身の身体性を生かして
暮らされていますね。
校正と身体性はあまり結びつきませんが、
あえていうなら
「文字を書く」ことでしょうか。

 

スタメン筆記具は、
ボールペン、シャーペン、消しゴムなどで
特別なものはありません。
現場に着いて

「持ってない!」

と焦るのが恐怖で種類が増えていき、
ペンケースはけっこうな重量感です。

 

 

わたしのペンケースは地味な
「実用ノーマル型」ですが、
ごちゃ大量型、小さく精鋭型、
もはやお道具箱型、キャラで彩る型など、
仲間ごとになかなかの独自性を
放っています。

 

冒頭で触れた消せるボールペンは、
今ではなくてはならない筆記具です。
書き損じが多いので助かる道具なのですが、
この「消える」特性のために
校正時に使うのには賛否両論があります。

 

「消せる」ので
便利できれいな校正紙が作れる反面、
記入したものが簡単に「消えちゃう」のが
問題視されます。

 

消せちゃうことで
敬遠する校正者もいる一方で、
消せるペンでと依頼主から
オーダーされることもあります。

 

前職時代のわたしのように、
社会に出たら字を書くことが
少なくなったというひとは
結構いるのではないでしょうか。

 

字は上手ではないので、
いつもゆっくりていねいに書くように
気をつけています。
書いて消しての単純な身体性ですが、
もしこれがなくなったら
なんとなく仕事に味気がなくなりそうです。

 

和田誠さんの筆跡が
ずっと見ていたいくらい素敵で、
いつかこんな字が
書けるようになったらいいなあと
思っています。

 


2021年06月09日 | Posted in 余談Lab, ひらめきのタネ, 校正者 田本 あゆみ | | No Comments » 

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