ミツバチの家と庭 ー 山﨑悠貴

 

7月初旬の晴れた日の夕方。
ルオムの森に、
ミツバチ一家が引っ越してきた。

 

<家と住民は一緒くたになってやってきた>

 

ミツバチには帰巣本能があるので、
活動時間帯である日中は移動ができない。
巣に戻ってきて静かになった頃、
軽トラックでこっそりと引っ越しする。

 

この日も、辺りが暗くなってから
そろりそろりとやってきて、
ハニーランドと名付けた養蜂地に移築した。

 


<赤い屋根の養蜂箱>

 

そんなに大きくはない木箱の中に、
約20,000匹が住んでいる。
母(女王蜂)と、
その子どもたち1万9999匹の大家族。
(母一匹、幾匹かの息子、大多数の娘という家族構成だ)

 

個々のミツバチは、
群れという生命体を維持するための
細胞のようだと
養蜂担当が話していたのを思い出す。
「全にして個、個にして全」。
たしかに、
群れがひとつの生命体のように見える。

 

彼らの人生ならぬ
蜂生の物語もとても面白いが、
それを語りだすと長いので
別の機会に譲りたい。

 

 

さて、このミツバチ一家が
やってきたことで、
ルオムの森で販売している『百蜜』は
俄然リアリティを帯びた。

 

花の蜜が蜂蜜になるまでの過程や、
知っているようで知らない
ミツバチの生活が、
現在進行形で存在している。
教科書や動画の中の話ではなく
目の前を飛んでいく
小さな生き物がつくっているのだ。

 

長雨だったか、よく晴れたのか。
何の花がよく蜜を吹いたのか。
ミツバチが飛び交った景色は、
蜂蜜の色と風味に如実に反映される。

 


<色も香りも味も違う、ある時期、
ある場所で集めた蜜をボトリングする>

 

彼らの家と庭に遊びに行けるようになって、
より身近になったミツバチ。
9月の終わり頃までは北軽に滞在し、
10月初旬には暖かい場所に引っ越し予定。

 

ルオムの森営業時間中であれば、
いつでも誰でも彼らの家と庭を見られる。

※熊対策のため電気柵を張っているため、
柵の中にはイベント時しか入れません。

 


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