お仕事道具 ~業界用語~ ー 田本あゆみ

 

その場所でしか通じない
業界用語ってありますね。
居酒屋バイトをしていたときは、
「やま」=売り切れ、
「4番」=トイレなんかがありました。

 

警察ものの小説を読んでいても
隠語がたくさん出てきます。
校正業でもそんな言葉がいくつかあるので
一部ですがご紹介します。
先輩からの口伝なので
はっきりとした由来などは不明です。

 

◯たたく

使用例)
Aさん
「タレントさんの生年月日ってたたいた?」

Bさん
「プロフィールの情報は全部たたきました」

解説)
たたくとは、インターネットで
調べるという意味。
キーボードを「叩く」に
由来しているのかもしれません。

 

◯パタ

使用例)
「このカタログは再校なので、
赤字照合のあとパタしてください」

解説)
原稿とゲラが一致しているかを
チェックする作業の一つ。
パラパラ漫画の手法で
2枚ある上の紙を素早くめくり、
動いて見えるところは
原稿とゲラが違うことが分かる。
「めくり合わせ」「パタパタ」「あおり」
とも呼ばれる。

 

◯ひらく/とじる

使用例)
「5ページの “ 更には ” はとじていますが、
用字用語のルール通りひらいて
“ さらには ” にしました」

解説)
ひらいているという場合は
その文字は平仮名表記であるということ。
「ひら(・・)仮名」に
由来していると思いきや、
漢字表記のことはとじているという。

 

◯ひろう/おとす

使用例)
Aさん
「ここの誤字をおとしてしまいました」

Bさん
「あ、そこ私がひろっておきました!」

解説)
ゲラ上のミスを見つけて正すのがひろう。
誤字脱字や事実確認など幅広く使える。
逆に間違いを見落とすことはおとすと言う。

 

使用例のような会話をしながら
いつも校正を進めていくのですが、
これらのワードがいつの間にか
自然に口から出るようになったときには
業界の一員になれたようで
嬉しかったことを覚えています。

 

ちなみに我が家では、
コバエのことを「ピヨ」、
コバエが発生することを「ピヨる」
と言っています。
よそではもちろん通じません。

 


2021年09月27日 | Posted in 余談Lab, ひらめきのタネ, 校正者 田本 あゆみ | | No Comments » 

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