詩って、なに? ー 土屋裕一

 

学校の授業で読んだ「詩」は、
とらえどころのない不思議な存在でした。

 

小説でも俳句でもない。
風のようにさらっと
読み終えてしまうものもあれば、
泥のようにいつまでも
頭にこびりつくものもある。
良くも悪くも。

 

接し方がよくわからなくて、
なんとなく苦手でした。

 

おとなになってみると、
小説やエッセイと同じように、
いつの間にか詩集も
読むようになっていました。

 

僕の場合、詩人の友人ができて、
詩を身近に感じられるようになったことが
大きな理由かもしれません。

 

先日、ふと開いてみた本に、
詩人の谷川俊太郎さんの言葉が
載っていました。

 

“詩にはメッセージはないというのが
基本的な立場ですね。
だから僕は、
「ある美しいひとかたまりの日本語を
そこに存在させたいだけ」
という言い方を今はしています。
ただテーブルの上に置きたいだけで、
あなたがそれを好きだったら
味わってください、
嫌いだったら捨ててください、
そういう感じ。”
『文藝』2009年夏号

 

この言葉に触れて
気持ちがずいぶん楽になりました。
(教科書やテストに出てくる詩を“捨てちゃう”のはやめておきましょう)

 

それくらい自由な心持ちで
接していいものなんだ。
あまり難しく考え過ぎなくていいんだ。
そう思えました。

 

詩とは、おいしい言葉を味わうもの。
そんなところでしょうか。

 

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