使い続ける楽しさ ー 真子みほ

 

高校生くらいの時、
家族旅行で訪れた福島県の会津若松で、
父が買ってくれた
朱塗りのお椀がありました。

 

小ぶりでシンプルな形が大好きで、
一人暮らしをするときに
実家から持ってきて
今までずっと使ってきたものです。

 

しかし使い込むほどに味が出るのが
漆の良いところと言えど、
20年の経過には耐えきれず、
どうにも表面が貧相になってきました。

 

いつか塗り直したいなと思っていたものの
そのまま使い続けていたのですが、
今年に入ってようやく本腰を入れて
探し始めました。

 

ほとんどの会社が自社製品のみの直ししか
扱っていなかったのですが、
ようやくどこの産地のものもOKという
福井の会社を見つけました。

 

お願いして3か月、先日帰ってきたお椀は、
前よりも少し深い色の朱漆で、
つやつやに生まれ変わっていました。

 

親にも写真付きで送ったところ
喜んでくれて、
さらに私のお椀と同じ時に買った妹のものが
実家に残されているので、
それを塗りなおして
妹の子ども用にしようという話に。

 

最近は漆塗りのお椀を
使う家ばかりではないようで、
仕事で子どもたちに漆の話をする際
「お椀」だけでは通じないという
びっくりな出来事もあったのですが、
あつあつのものを入れても
持つことができるし、丈夫だし、
つやつやで美しいし、
こうして何回も塗り直しができるなんて、
お得すぎる。

 

最近は、友人の子どもの
1歳や2歳の誕生日に
漆の椀をプレゼントするというのが
私のひそかな漆普及活動です。

 

次は、ボロボロになってきたけ
どこれも父が買ってくれて
手放せない若狭塗の箸。
これに代わる良いものを
見つけるのが楽しみです。

 


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