THA BLUE HERBとわたしとデトックス ー 田本あゆみ

 

「あゆみさんの好きなパンチラインなんですか?」

と不意に聞かれて
即答できなかったのが悔しいー!

 

おそらく永井さんもご存じであろう
アーティストのTHA BLUE HERBは、
わたしとメゾンこかげとは
切っても切れない関係になっていて、
パブロフの犬のごとく曲が流れると
「なんか書く」行動にもっていかれます。
というよりも、
繁雑な毎日のあれこれを切り離す
スイッチとなっています。

 

アップルミュージックに
編集されたプレイリストは、
リリースされた時系列の順。
仕事や読書中には集中できなくなるので
BGMには不向きですが、
ぼけ~と考え事をするときには
なぜだか邪魔になりません。

 

耳から入ってくる音とコトバと、
わたしの内側に浮かぶ何かが
打ち消しあうような、
イヤホンに搭載されている
アクティブ・ノイズキャンセリングと
同じ機能が脳内にもあるかのようです。

 

冒頭の問いの答えを再考して
思い浮かんだのは、
タイトルにもなっている
「サイの角のようにただ独り/歩み生きろ」。
曲の締めくくりに
自分の名前が呼ばれるなんて
ファン冥利に尽きます。

 

またもう一つ真面目な理由もあって、
「ゆっくり歩んでいく(牛歩)」
というのが親からもらった
名前の由来であり、
いままで自分のなかに育ててきた
ノロく前進する生命体の象徴である牛と、
それと同じくらいの大きさの犀が、
ポツンとのそのそと歩を進めている姿が
ダブって見えるからです。

 

実際に、自立のスタートラインに立てたのは
30歳を過ぎたころでした。
それまでは、
さっさと先を決めていく友人と、
確信のない我が身を比べて
心配にとらわれていたものでした。

 

「犀の角のようにただ独り歩め」とは、
もともとはブッダの教えのようです。
他人に期待して不平不満を感じてしまったり
振り回されてしまったとき、
苦い寂しさを感じるときに、
静けさのなかで少しひとりになりなよと
一言だけ残して去る、
堂々たる牛と犀の後ろ姿が
目に浮かぶのであります。

 


2021年10月21日 | Posted in 余談Lab, ひらめきのタネ, 校正者 田本 あゆみ | | No Comments » 

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