家具について ー 鶴岡達悦

 

うちのキッチンカウンターは
前に住んでいたアパートの玄関横に
雑多なものを詰め込んでいた棚でした。

 

新居のキッチンで使うためにまず、
立ち作業しやすい高さを出すのと、
ゴミ箱を納めるために脚を付けて、
オーブンレンジが入るように棚を付け替え、
熱が逃げるように穴をたくさん開けました。

 

付け足した天板は
近所の骨董屋さんで見つけました。
元は布を切るときに使うための板だったと
聞きました。
裁ち板と言うそうです。

 

これを書くにあたりネットで調べると、
生地を買って自分たちの着物を作るのが
一般的だった時代には
一家に一台はあったらしいです。

 

その時代にどれほどの価値があったのかは
わかりませんが、
布を切るための分厚い無垢の一枚板、
贅沢だなと思ったのは、
服を作ることへの意識が
なくなってしまっているからかも
しれません。

 

現に僕は服を作れないし、
自分で作るという考えもありませんでした。
これを機に本来の使い方、
チャレンジしてみようかしら。

 

食事をするのはだいたい
この裁ち板を天板としたカウンターです。
もう一つ普通の高さの
テーブルもありますが、
調理してそのまま置ける
このカウンターでの食事が
常になっています。

 

15年くらいの付き合いになる
もう一つのテーブルもハンドメイドで、
今は岐阜の高山で家具を作っている
友人の手による物です。

 

天板は絵を描くつもりで
道に捨ててあったものを
拾ってきたものです。

 

脚はその当時住んでた都内の風呂無し
北向き四畳半のぼろアパートの、
大家さんのガラクタ置き場の中から
掘り出した長机の脚を
いただいて付けました。
勝手にもらっちゃってすみません。

 

友人はその時テレビや映画などの
撮影所の大道具の大工さんを
していましたが、
後に家具屋さんになるだけあって
目の前にあったのに
僕には繋げることのできなかった物を
組み合わせてテーブルにしました。

 

ぼろアパートでは
部屋に置ける場所がなく共有廊下に、
次のアパートでは机として、
その次はキッチンテーブルとして、
その次は台所の台として使っていました。

 

すみかや暮らし方で
これからも変わっていくんだろうな。

 

今はリビング中ほどに置いた
そのテーブルでこれを書いています。

 

 


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