新しい言葉 ー 真子みほ

 

年末に、教育学者の上間陽子さんと、
臨床心理士の信田さよ子さんの
対談を読みました。

 

沖縄の女性たちの
調査をされている上間さんと、
長年主にアルコール依存症や
DVの被害者・加害者に
関わってきた信田さん。
お二人の仕事への姿勢や
社会の構造を開いていく対話が興味深く、
あっという間に読んでしまいました。

 

特に印象に残ったのは、
信田さんがカウンセリングで
禁ずる言葉がある、とおっしゃる箇所。

 

例えば「母の愛」とか、
「自己肯定感」とか「意志が弱い」とか
そういった言葉は禁止。
別の言葉で言ってみてくださいと促すと、
自分の経験に沿うような言葉を
皆がんばって探すわけですね。
そうすると、誰かの話し方とか
借り物のあいまいな言葉ではなく、
その人独自の比喩の豊かさが
立ち上がってくる。
例えば被害者の方が、

「ずっと体の中に臓器がぶら下がっている感じ」

と表現するとか。

 

この本を先に読んだ友人が

「言葉の表現力が少ない人って生きづらいだろうなっていう最近の悩みとリンクして頷きが止まらなかった」

と言っていたのですが、
私も頷きが止まらず。

 

最近小学生向けの教育普及事業で、
新しい学び方を実践してみたのですが、
どうもうまく作用せず悩んでいました。
でもそれは私がやりたいことを
きちんと言語化して
整理できていなかったからだ、
と気づいたところだったのでした。

 

私たちは言葉で考えて生きているので、
いまやりたいことや
目指したいことを表す言葉や
文脈を知らないと、
全然前に進めないのですね。

 

今年は教育について
基礎からきちんと学んで
新しい言葉を獲得し、
そのうえで自分の文脈を
組み立てていきたいと思います。

 


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