『旅行』を提供する側として ー 浅野知子
アタイは流しの仲居。
お姐さんハンティング、
知らない土地で生活する楽しみ。
色んな理由があって
気ままに流していますが、
唯一(!?) 健全な理由があります。
とある旅館では朝食に
市販の野菜ジュースをグラスに入れて
提供していたのですが、
ある朝、お客さんが
「んま〜!この紫色の野菜ジュース!
きれ〜い… んまっ美味しい!何コレ?」
と感嘆の声。
私は
「カゴメの野菜生活でございます
( キリッ) 」
と答えるわけにもいかず、
うふふと相槌を曖昧に打っていました。
申し訳ない… という気持ちよりは、
そうだよなーそうそう、
旅行は本人の「楽しむ心意気」にも
作用されるよなと、
妙に感心したことがありました。
特に旅館では仲居はお客さんと
蜜に接することが多いお仕事。
お客さんの旅行が良いものになるか否か
その影響は小さくないはず。
そんな中でお客さんの
「楽しむ心意気」を受ければ、
立場は違えど同じ旅行好きとして、
こちらも提供する側の喜びを感じます。
それは好感となり
心ある接客につながっていると
今では確信しています。
その結果お客さんから
個人的に温かい言葉や
お礼を頂いた時にゃ… たまりません。
自分の内側での楽しみばかりで
「やりがい」は
特に求めてはいなかったけど、
この充実感… 発見でした。
そもそも接客業の喜びとはそこじゃないの?
と言われそうですが
アタイは遅咲きの仲居なのさ…。
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