ケンジです。
Phoenix(フェニックス)やUnicorn(ユニコーン)などの自動売買ツールは自宅パソコンでも運用しようと思えばできますが、24時間常時パソコンをオンにしてインターネットに接続しておく必要がありますし、特にモバイル回線の場合は万が一にも途切れることがありえます。
そのため、自動売買ツールを自宅のパソコンではなくVPSで運用している人の方が圧倒的に多いです。(費用はかかりますが、確定申告のときに経費として計上できるので少し節税できます)
VPS(Virtual Private Server)とは物理的なサーバーを仮想化技術によって分割し、独立した「仮想サーバー」として提供されるホスティングサービスです。
24時間安定した接続が可能ですので、自動売買ツールの運用に適しています。
VPSのサービスはたくさんありますが、昔からコストパフォーマンスの良いVPSといえばABLENETかお名前.comと相場が決まっています。
この記事では、人気のVPSサービス、お名前.comとABLENETを徹底比較しました。
価格、スペック、サポート体制など、あらゆる角度から分析していますので、あなたに最適なVPSを見つけましょう。
ABLENETとお名前.comのVPS比較ポイント
FX自動売買を始める上で、VPSの選択は非常に重要です。
ここでは、ABLENETとお名前.comの主要な比較ポイントを紹介します。
- 価格設定の違い:初期費用、月額料金、長期契約割引
- スペック比較:CPU、メモリ、ストレージ容量
- OSバージョンの選択肢
- サポート体制の充実度
- トライアル期間の有無
- RDSライセンス費用の扱い
- サービス維持調整費の有無
- プラン変更の柔軟性
- 最低利用期間の条件
- MT4/MT5対応状況
ABLENETとお名前.comは、どちらもFX自動売買に適したVPSサービスを提供しておりコストパフォーマンスが良いですが、細かい点で違いがあります。
価格面では、お名前.comがRDSライセンス費用を含んでいる一方、サービス維持調整費が発生します。
ABLENETは、RDSライセンス費用が別途必要ですが、サービス維持調整費はありません。
スペック面では、両社とも定期的に改善を行っており、大きな差はありません。
ただし、OSのバージョン選択ではABLENETの方が柔軟性が高いです。
価格比較:初期費用と月額料金
価格は多くのユーザーにとって重要な選択基準ですよね。
ABLENETとお名前.comの価格設定を詳しく見ていきましょう。
まず、ABLENETの最安プラン「Win1」は、通常初期費用2,178円(キャンペーン時0円)、月額2,732円(キャンペーン時1,931円)です。
一方、お名前.comの最安プラン「StartUp2GB」は、初期費用0円、月額2,640円(税込)からスタートします。
一見するとABLENETの方が高く見えますが、お名前.comにはサービス維持調整費が月額の10〜20%程度加算されるため、実質的な価格差は縮まります。
反面、ABLENETではRDSライセンス費用が別途月1,320円かかるため、この点も考慮する必要があります。
また、ABLENETは長期契約で大幅な割引があるのに対し、お名前.comは3ヶ月払いまでしか対応していません。
コストだけで見ると、長期利用ではABLENET、短期利用ではお名前.comが若干有利な傾向にあります。
スペック比較:CPU、メモリ、ストレージ
FX自動売買の安定稼働には、適切なスペックが欠かせません。
両社の基本スペックを比較してみましょう。
ABLENETの「Win1」プランは、仮想CPU 2コア、メモリ2GB、SSDストレージ60GBとなっています。
お名前.comの「StartUp2GB」プランでは、仮想CPU 2コア、メモリ2GB、SSDストレージ150GBが提供されています。
CPUとメモリに関しては両社同等ですが、ストレージ容量ではお名前.comが優位です。
ただし、FX自動売買の用途では60GBでも十分な場合が多いため、実用上の差は実質的にはありません。。
回線速度については、ABLENETが200Mbps共用、お名前.comが10Gbps共用のため、お名前.comの方が高速です。
ただし、FX取引では極端な高速性は必要ないため、こちらも実用上の差は実質的にはありません。
OSバージョンとカスタマイズ性
OSのバージョンとカスタマイズ性は、使い勝手に大きく影響します。
この点での両社の違いを見てみましょう。
お名前.comは現在、Windows Server 2019のみを提供しています。
一方、ABLENETはWindows Server 2022、2019、2016から選択可能です。
この点では、ABLENETの方が柔軟性が高いと言えます。
ただし、FX自動売買の用途では、OSのバージョンによる大きな違いはあまりありません。
Windows Server 2019以降は、一般的なWindows 10に近い操作感で使用できるため、初心者でも扱いやすいでしょう。
カスタマイズ性については、両社ともMT4/MT5のインストールが可能で、一般的なFX自動売買ソフトの利用に問題はありません。
ただし、特殊なソフトウェアを使用する場合は、事前に対応可能かどうか確認することをおすすめします。
サポート体制の比較
トラブル発生時のサポート体制は、特に初心者にとって重要な選択基準です。
両社のサポート体制を比較してみましょう。
お名前.comは24時間365日の電話サポートを提供しています。
これは、深夜や休日にトラブルが発生した場合でもすぐに対応してもらえるという点で、大きな安心感があります。
一方、ABLENETはメールサポートのみとなっています。
即時対応が難しい場合もありますが、技術的な質問にも丁寧に回答してくれると評判です。
初心者の方や、すぐに解決したい問題がある場合は、お名前.comの24時間電話サポートが心強いでしょう。
ただし、技術的な質問や複雑な問題の場合、メールでのやり取りの方が詳細な説明を受けられる場合もあります。
トライアル期間とプラン変更の柔軟性
実際に使ってみないとわからない部分も多いVPSサービス。
トライアル期間の有無や、プラン変更の柔軟性は重要なポイントです。
ABLENETは10日間の無料トライアル期間を設けています。
これは、実際の使用感を確認してから契約を決められるため、初心者にとっては大きなメリットです。
一方、お名前.comにはトライアル期間がありません。
プラン変更については、お名前.comはアップグレードのみ可能ですが、ABLENETはアップグレードもダウングレードも可能です。
この点では、ABLENETの方が柔軟性が高いと言えます。
また、最低利用期間もABLENETは特に定めていないのに対し、お名前.comは3ヶ月となっています。
短期間での利用や、試験的な利用を考えている場合は、ABLENETの方が融通が利くでしょう。
FX自動売買に特化した機能比較
FX自動売買を行う上で、VPSに求められる特殊な機能もあります。
両社のFX自動売買向け機能を比較してみましょう。
まず、MT4/MT5の対応状況ですが、両社ともに問題なく利用可能です。
これらは最も一般的なFX取引プラットフォームであり、多くのEA(自動売買ソフト)がこれらに対応しています。
ネットワークの安定性も大事ですが、両社とも問題はありません。
ABLENETとお名前.comも、99.99%以上の高いサーバー稼働率を誇っています。
さらに、両社ともに仮想化技術を使用しているため、物理サーバーのトラブルによる影響を最小限に抑えられます。
これにより、安定した自動売買の運用が可能になります。
ただし、具体的なEAの動作保証については、各VPS提供元ではなく、EA開発元に確認する必要があります。
特に特殊な機能を使用するEAの場合は、事前の確認が重要です。
まとめ:あなたに最適なVPSは?
ABLENETとお名前.comのVPSサービス、どちらを選ぶべきでしょうか。
結論を言えば、両社ともFX自動売買に十分な性能とサービスを提供しており、大きな差はありません。
選択のポイントは、あなたの優先順位にあります。
以下に沿って選んでいただければOKです。
- OSのバージョンを選びたい
- 長期利用でコストを抑えたい
- 試用期間が欲しい
- 24時間のサポートが欲しい
- 1ヶ月単位で様子を見ながら運用したい
では、Phoenix(フェニックス)やUnicorn(ユニコーン)を運用したい場合はどうかというと、どちらでも問題ありません。
PhoenixもUnicornもそれほど重い自動売買ツールではありませんので、VPSのサポートを使うことはまずないでしょうし、どちらでも動作することは確認できていますので、試用期間もいりません。
どちらを選んでも、安定したFX自動売買の運用は可能です。
まずは自分のニーズを明確にし、それに合ったサービスを選択することが大切です。
VPSの選択に迷ったら、この記事を参考に、あなたに最適なサービスを見つけてください。
弊サイト紹介の自動売買ツールの運用に必要なプラン
形式的な比較は良いから、僕のサイトで紹介しているPhoenix(フェニックス)やUnicorn(ユニコーン)を運用するために必要なプランを手っ取り早く教えてくれ!という方向けに、ABLENETとお名前.comそれぞれでのおすすめのプランを記載します。
- Win1プラン+RDSライセンス ※ストレージはSSD60GB
プランについては、PhoenixかUnicornのどちらかのみを運用するだけなら一番安いプランでOK。
両方を運用したい場合は、2台(PhoenixとUnicornを1つずつ)までなら一番安いプランでも動きます。
ただし、稼働する自動売買ツールを3台や4台などさらに増やしたい場合は、より上位のプランを選んだ方が無難です。
コストについては、半年プランや年間プランで運用したいならABLENET、1ヶ月プランで運用したいならお名前.comに軍配が上がります。
ABLENETとお名前.comのどちらについても、後からプランの変更は可能です。
まずは最安のプランで申し込み、もし今後稼働する自動売買ツールを増やす機会があればそのときに上位プランに変更する形が良いでしょう。